イブニングセミナー(第72回)

(技術と社会部門企画)


開 催 日: 2005年5月25日(水)18:00〜20:00 (毎月最終水曜日開催)
会   場: 早稲田大学理工学部(大久保キャンバス)55号館2階第3会議室(決定)
[東京都新宿区大久保 3-4-1/電話(03)5286-3000/JR「高田馬場」駅戸山口下車 徒歩12分,都バス「都立 障害者センター」下車徒歩1分,地下鉄東西線「高田馬場」駅下車徒歩12分] →大久保キャンパスの地図(早稲田大学のホームページ)
趣   旨:  技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も社会との深い関わりの中にあることは明らかである.我々が新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.
テーマ
および講師:

テーマ:三井物産DPFねつ造事件から考える「開発と材料」

 環境調査を主とする市民団体「酸性雨調査研究会」は,自ら調査し,得られた結果をもとに環境負荷の少ない生活を選択することをモットーとしています.構成員は,専門家から,子供たちまでと幅広いことも特徴です.これまでに表参道Xマス・イルミネーション調査や隅田川舟運実験などを行い,大気汚染物質のひとつであるSPMのだれでも調べられる調査キットの開発を10年位前から行い,当時の認知度は低かったSPMの問題性を明らかにしてきました.
 このような経緯のなかで,2003年10月1日から,首都圏などで始まったディーゼル規制は,大気環境の改善の第一歩と歓迎しました.しかし,昨年11月に三井物産の100%出資子会社ピュアース括≠フDPF装置(注1)がねつ造したデータをもとに東京都の装置認定を受けて販売していたことが明らかになりました.
 実態を調べるなかで、鳴り物入りではじめた規制の技術的背景が,装置開発が,この内容なのかと驚くばかりでした.なかでも耐熱合金で試験を通し,安価な材料で商品化したことには,材料に対する冒涜ともいえることです.当事者ではない立場ですが,企業倫理,技術者倫理の面からも座視できない問題であり,私のほうから事実関係の経緯をお話し,皆さんのご意見も伺いたいと望んでおります.
(注1)DPF装置とは:エンジンのマフラ部分にとりつけて,ディーゼル排ガスから排出される黒煙(スス)を捕集し,燃焼・酸化して,黒煙を大幅に低減する装置.問題の三井物産DPFは連続再生式とよばれる装置でした.  


講師:権上かおる (酸性雨調査研究会)

定   員: 40名
参 加 費: 会員1000円(学生員無料),非会員1500円(学生非会員500円)(当日会場にて受け付けます)
申込み方法: 「イブニングセミナー(第72回)申込み」と題記し,(1)会員資格(会員番号),(2)氏名,(3)勤務先・所属,(4)連絡先(郵便番号・住所・電話番号・E-mailアドレス)を明記の上,E-mailまたはFAXにて下記までお申し込みください.
なお,当日会場でも申込みを受付けます.
FAX送付先: (03)5360-3508(担当職員 加藤佐知子)E-mail:kato@jsme.or.jp
問合せ先: 〒189-8520 東京都東村山市野口町2-16-2
日機装(株)流体技術カンパニー
 小西義昭
TEL:042-392-6610
E-mail:y.konishi@nikkiso.co.jp

または,
東京都立航空高専
 吉田喜一
TEL:03-3801-0146 ex.544
E-mail:kyoshida@kouku-k.ac.jp

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