イブニングセミナー(第52回)

(技術と社会部門企画)


開 催 日: 2003年7月30日(水)18.00〜20.00 (毎月最終水曜日開催予定)
 
会   場: 早稲田大学理工学部(大久保キャンバス)60号館機械工学科会議室
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               会場が変更になっています(7/8)
                  (旧:55号館S棟第3会議室)
[東京都新宿区大久保 3-4-1/電話(03)5286-3000/JR「高田馬場」駅戸山口下車 徒歩12分,都バス(高71)九段下行「都立障害者センター」下車徒歩1分,地下鉄東西線「高田馬場」駅下車徒歩12分] →大久保キャンパスの地図(早稲田大学のホームページ)

 
趣   旨:

 技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も社会との深い関わりの中にあることは明らかである.我々が新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.
 

テーマ
および講師:

テーマ「技術者から見た特許制度」

 「真理は万人によって求められることを自ら欲し,芸術は万人によって愛されることを自らのぞむ」 とは 昭和初年 学問芸術の解放・普及をめざした岩波文庫発刊の辞として有名である.自然科学といい 技術というものは 本来 人々共通の幸福にこそ奉仕すべき「社会的共通資本」であるといえるだろう.
 一方,特許法を初めとする知的財産権は,期間は限定されるものの技術を占有する制度である.そして多彩な人間の知的活動のなかでも,科学技術は発展が特にめざましく,利潤の形成に極めて有用であることが明白になるにつれて,技術は投資と利益を目的とする市場原理導入の対象とされ,これらの制度もまた強化される傾向にある.
 この相反する矛盾,すなわち社会的共通資本としての科学技術本来の特性と,知的財産権による技術占有との関係において,開発技術者の立場を制度と運用の実際から考えたい.
(a) 特許制度は多くの国において いまなお 産業の発達に寄与しているだろうか? それは競争力の強い企業にもベンチャーにも等しく技術競争の場を与えているだろうか? いわゆる「防衛特許」出願の慣行などを含めて考えてみる.
(b) これらの制度は,それを創出する技術者にも,ふさわしい権利と報酬をもたらしているだろうか? 「職務発明の帰属」と,法が謳う「相当の対価」の実際から検討したい.
(c) 知的財産権やトレードシークレットにからむ社内規定や就業規則の慣行は,これに関わる法の保護も範囲もさだかでないままに,各企業においてさまざまに定められている. これら幾つかの慣行について,技術者処遇の立場から考えたい.


講師: 中川和雄

定   員: 40名
参 加 費: 会員1000円(学生員無料),非会員1500円(学生500円)(当日会場にて受け付けます)
申込み方法: 「イブニングセミナー(第51回)申込み」と題記し,(1)勤務先・所属課名・所在地,(2)氏名,(3)会員資格を記入の上,FAXにてお申し込み下さい.
なお,当日会場でも申込みを受付けます.
FAX送付先: (03)5360-3508(担当職員 加藤)
問合せ先: 〒150-8677
東京都渋谷区恵比寿3-43-2
日機装(株) 小西義昭
電話:(03)3443−3738
FAX:(03)3440−3661

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