イブニングセミナー(第127回)

(技術と社会部門企画)


開 催 日: 2010年5月26日(水)18.00〜20.00
会   場: 早稲田大学理工学部(大久保キャンパス) 62号館1階大会議室(変更になりました.ご注意ください.)
東京都新宿区大久保3-4-1/電話(03)5286-3000
地下鉄副都心線「西早稲田」駅(早稲田大学構内に出口)0分、JR「高田馬場」駅戸山口下車徒歩12分,
早稲田大学キャンパス案内図(http://www.waseda.jp/jp/campus/okubo.html)

趣   旨:

 技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も社会との深い関わりの中にあることは明らかである.我々が新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.

テーマ
および講師:

「ナノテクノロジーの光と陰」  

 ナノテクノロジーは21世紀においてあらゆる科学技術の基幹をなし、21世紀の産業革命を導くものとして期待されている。すでに、工業、医薬、化粧品、食品、環境などの分野でよりよい生活を実現するため、様々なナノマテリアルの開発・製造・応用が開始されている。しかし、多大な期待はあるものの、新しい科学技術であるナノテクノロジーは未解明の点も多い。
 我々は非意図的に産生されるディーゼル排ガスの超微小粒子や、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、酸化チタンなど意図的に工業的に生産される他の様々なタイプのナノマテリアルの健康への影響、特に次世代への影響に注目し、妊娠期の母親が曝露受けた時、生まれてくる子への影響を中心に研究に取り組んできた。その結果、ナノ粒子が子の脳や精巣に移行し、様々な影響を及ぼすこと、ナノ粒子はバクテリア、ウイルス、プリオンに続いて第4の病原体(正確には病原物質)と表現したくなるほど様々な病態の原因となることを示唆する結果を得た。
 わが国が産業立国として、21世紀の新たな産業技術をリードしていくためには、その基盤となるナノマテリアルの健康への影響を明確にして、十分な対策を構築し、足元を固めておくことが極めて重要な課題であると思われる。

 


武田 健(東京理科大学薬学部、ナノ粒子健康科学研究センター)

定   員: 40名
参 加 費: 会員1000円(学生無料),非会員1500円(学生非会員500円)
(当日会場にて受け付けます)
申込み方法: 「イブニングセミナー(第127回)申込み」と題記し,(1)会員資格(会員番号),(2)氏名,(3)勤務先・所属,(4)連絡先(郵便番号・住所・電話番号・E-mailアドレス)を明記の上,E-mailまたはFAXにて下記までお申し込みください.
なお,当日会場でも申込みを受付けます.
申込先

日本機械学会(担当職員 井上 理)E-mail:inoue@jsme.or.jp ,FAX. 03-5360-3508

<懇親会> 高田馬場駅前の土風炉(とふろ)にて、講師を囲んで懇親会を行います。
(会費\3,000程度)
問合せ先:

(株)日機装技術研究所/小西義昭/tel.:042-392-3087? E-mail: y.konishi@nikkiso.co.jp
都立航空高専/吉田喜一/tel.:03-3801-0146 ex.544 E-mail: kyoshida@kouku-k.ac.jp

次回予定:

2010年6月30日(水)18.00〜20.00
(仮題)「雷を押しやる話」

 


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