第3章 電気自動車の導入の経緯

 屋久島におけるEV (電気自動車)の導入については、公共輸送機関としての鉄道のない屋久島においては,島民の日常の足として自動車は欠かせない移動手段となっている。一方,地球温暖化防止対策の一つとして二酸化炭素排出量の少ない低公害車が近年脚光を浴びている。そこで今,世界自然遺産の島・屋久島にふさわしい島内交通手段として,低公害車特に究極のクリーンエネルギーカーであるEV の導入についての取り組みが進められている。
・屋久島全体の低公害車数 22台(内電気17台-昨年4台増加、ハイブリッド5台-内レンタカー1台、昨年レンタカー1台増加)
・内訳:上屋久町 8台(内ハイブリッド車 1台)、屋久町 3台、上屋久郵便局 1台、屋久島環境文化財団 1台、屋久島電工 1台、屋久島空港管理事務所 1台、屋久島ユースホステル 1台(ハイブリッド)、トヨタレンタカー 1台(ハイブリッド)、他は民間?
・年に数回フォーラムなどを開催し、低公害車の宣伝普及を図っている。2000年は、3月クリーンエネルギーフォーラム、5月世界遺産会議、小学生を対象にした環境学習教室開催など活発に活動している。
・フェリー利用(往復4?5万円)は、トラックが多い。観光客は、フェリー、水中翼船か飛行機で入って、レンタカーを借りるのが一般的。全部でレンタカーは300台(夏期)。今後、ハイブリッドレンタカーが増える傾向。
・冬季においては、雨が比較的少なく河川の水量が減少するので、水力発電量が減少し、火力発電に依存する割合が大きくなる。年間で水力発電に約80%、火力発電に約20%依存している。屋久島の北部は、年間を通じて風速5m/s以上の強風が吹き、冬季は特にその傾向が強い。この冬季の強風を活用して風力発電を導入し、クリーンエネルギーの有効活用を図ることにより、火力発電に対する依存度を低めることを目指している。しかしながら南部では冬季の風がさほど強くなく風力発電の構想は中断している。

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last update 2001.02.08 Copyright(C) JSME TLD