電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車等の低公害・代替燃料自動車の普及は、環境対策、エネルギー政策、物流政策の観点から将来の都市にとって欠かせないものです。しかし、個々の低公害・代替燃料自動車の普及活動は見られますが、都市交通のあり方、交通流とエネルギー供給の適正配分などとの関係を総合的に検討している例は少く、今後このような分野での研究がますます重要になってくると思われます。
このような背景から東京農工大学工学部機械システム工学科永井正夫教授を主査とし、1997年10月に本研究会が発足いたしました。本研究会は、自動車業界、エネルギー業界、物流業界、関係研究機関、大学、公的機関からの委員31名で構成され、異分野間における交流を促進できることも一つの特徴になっております。各分野の専門知識を有する方をお招きし、自動車交通の課題、ハイブリッド自動車開発の現状、運輸エネルギー消費の抑制をめざした都市構造、低公害自動車開発の現状、宅配を中心とした物流の現状及び物流ターミナル見学など、これまで3回の研究会を実施して、技術的な観点から、地道に活動を進めております。今後も異分野の情報交換を進めながら幅広い活動を行い、環境に優しい効率の良い都市交通、物流システムのあるべき姿を求めていく予定です。