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MEDICA2023派遣

一関工業高等専門学校 未来創造工学科 機械・知能系 5年
千葉 春翔

 2023年11月,毎年ドイツのデュッセルドルフで開催される世界最大級の医療機器展「MEDICA」に,ライフサイエンスの事業集団であるTOLICの皆様のご支援の下に,学生派遣として医療機器の営業研修を行った.
 MEDICAには世界各国から5,372社の企業が出展し,営業研修ではTOLICに属する(株)アイカムスラボの医療機器製品について英語で説明した.ビジターの反応を見ると関心の高いビジターが多く,東北岩手の技術が世界に届いていることを実感した.また,あらゆる文化や分野の方が訪れる中で言語の不安もあったが,言語以上に伝える姿勢の重要性を実感した.私はこれまで,言語の壁を理由に海外渡航を避けてきたが,コミュニケーションの本質は世界で共通しており,言語こそが障壁ではないと気が付いた.MEDICAへ参加し,これは異なる分野間にも言えることだと感じた.異分野が融合し,新たな挑戦をする時,相互の分野に対する知識理解は欠かせない.しかしそれ以上に,認識のすり合わせや意図を伝えようとする姿勢が重要である.
 ちなみに,MEDICA以外でも衝撃を受けたシーンは数多くあった.現地でのカーニバルやストライキ,イスラエルとパレスチナのデモ活動など,日本にいては直接目にすることのない貴重な経験ができた.世の中には多様な文化背景や政治的背景があり,一人一人が自由な考えを持っている.その中ですれ違いや衝突があるかもしれないが,その意見は尊重こそされど,それによってコミュニケーションが分断され他人を否定するような世の中にはなってはいけない,してはならないと強く感じた.世界全員がすぐにそうなれなくとも,一人の人間が些細なことから意識し,コミュニティや分野の垣根を超え,ゆくゆくは世の中の一般的な考えとなることを願っている.そしてその世の中の実現のため,この経験を生かして人と人とを繋いで行ける人間を私は目指し,今後の活動に取り組んでいきたいと考えている.





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