大学院進学という選択肢
弘前大学 理工学部 機械科学科 4年
八木澤 日高
私は、昨年の秋の大学三年生の時点では、大学を卒業したら就職し、社会に出ようと考えていました。そんな三年生が終わろうとしていた4月が近づく頃、大学院進学という選択肢を指導教員に勧められました。私は希望する研究室に所属することができ、研究内容にも興味を持っていたため、親に大学院進学の決意を話すとその選択を快く承諾していただきました。
4年生になり、研究テーマ(折り紙の燃焼)が決まり真面目に研究を取り組みました。私の研究内容は実験準備(折り紙の制作)、実験(燃焼)、解析(映像解析)、データのまとめなどやることがたくさんで、週1回で行われる進捗報告会では、いつもギリギリまで作業があり大変であった分、充実した日々を送ることができました。はじめは研究をしていて、特に実験が想定したようにうまくいかず苦労することもたくさんありました。そんなときは過去の先輩の実験の様子を見直し、改善策を考えながら実験を進めることでうまくいくようになりました。それから、以前は他人を頼るのが苦手で何事も一人で解決しようとしていました。しかし、研究で何かわからないことがあったり、解決策が思いつかなかったりしたとき、先生や先輩に相談をするよう心がけるようになりました。また研究室内では、同期生とお互いの研究の結果や考察を議論することや研究の進み具合を聞き合うことで良い影響を受けることができました。自分の研究の頑張りも周りの人が認めてくれていたので、とても励みになりました。
大学で行う研究は答えがまだわかっていない問題や課題について取り組むため、実験が必ずしもうまくいくとも、納得いく結果が得られるとも限りません。そして実際うまく行かなかったときは、何が原因であるかを対象を良く観察して突き止め、どこを改善すれば原因が解消されるのかを考えながら取り組む問題解決能力が必要になります。また研究の結果というは基本的に数日で得られるものではないため日々の積み重ね、つまり継続力も大事になります。私はこの一年間の研究活動を通して、この問題解決能力や継続力が身につけられたと実感しています。そのため、今、過去を振り返ると、大学での研究活動は私にとって非常に価値のあるものであったと感じました。
大学院進学という選択肢は、研究活動を通じて大きく成長する機会を私に与えてくれました。研究者の道に進めさせてくださった指導教員や支えてくださった両親、一緒に頑張ってきた先輩や同期生には本当に感謝しています。大学院進学後もより一層成長できるように努力し続けたいと考えています。
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