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粉瘤の治療が嫌すぎる

秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 総合システム工学専攻
本田翔也

 突然だが、皆さんは「粉瘤(ふんりゅう)」という言葉をご存じだろうか。簡単に説明すると、袋状の組織が皮膚の下にでき、そこに垢や皮脂といった老廃物がたまってできた良性の腫瘍である。ここでは私が過去に粉瘤ができた思い出や想いを述べようと思う。
 私の初めての粉瘤との出会いは高校生のとき。ふと腰のあたりを触ってみたら米粒2,3粒くらいの大きさのしこりがあった。よく見るとしこりの真ん中に黒い点が1点。調べてみるとそれが粉瘤だとすぐに判明した。粉瘤自体は大概、良性であり、痛みもなかったため、病院に行くことなく放っておいた。
 それから数年...寝て起きたらミニトマトくらいの大きさに炎症していた。すぐに病院に行き、切開という形で治療した。痛かった。局所麻酔はしたものの、そもそも麻酔自体痛く、切開は自分の体の中がぐちゃぐちゃに弄られている感覚。さらに治療後は傷口をパカっと開き軟膏を詰める。それを傷が塞がるまで繰り返し通院する。痛すぎた。骨折をした経験や親知らずを抜いた経験がなく、痛みというものに逃げてきた私にとっては粉瘤の治療は苦行だった。一方で傷口が塞がり、もう来なくていいと判断されたときは人生でトップクラスの幸福だったといえよう。
 そんな幸福の日から1年...再び粉瘤を見つけてしまった。しかも2個。呆然とした。ただ今回は前回の経験を踏まえて炎症を起こす前に病院に行った。結果は粉瘤がある程度の大きさでないと治療(切開)ができないとのこと。そのときは少し安心し気が抜けたが、先延ばししたに過ぎない。私は数年後の治療に怯えながら生きていくことになるだろう。
 皆さんも粉瘤を見つけたときはすぐに病院に行って診察していただいた方がいい。あまり痛まずにすむかもしれない。ちなみに粉瘤の予防方法はないらしい...







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