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フランス留学での経験

八戸工業高等専門学校 専攻科 機械システムデザインコース 1年
山田翔英

 コロナ禍で長い期間どこにも旅行できていないから飛行機に乗ってヨーロッパに行ってみたい。正直に言ってしまえば、最初はそんな軽い気持ちで参加した3カ月間のフランス留学だった。9月に始まった留学も残り1週間ほどで終わりを迎える。留学は慣れてきたころに終わるという言葉を信じることになるとはフランスに到着した時には思いもしなかった。ここでは3か月間で感じたことをつづっていこうと思う。
 フランス人は毎日髪を洗わないという話を聞いたことはないだろうか。自分は何が何でも毎日洗って清潔にしていたいと思っていたが、今では2日に1回洗うことにしている。別に不潔が好きになったということではなく、お湯代が高いことや髪が痛むことも考えてだ。また、郷に入っては郷に従えという言葉があるようにフランスにいる間は現地の人のまねをして過ごしていた。
 ある時、学校で仲良くなったフランス人の学生に酒屋に連れてきてもらった。フランスはワインが有名だと思っていたので、いろいろなワインの種類を試せると勝手に考えていたが、周りを見るとお客が飲んでいるのはビールばかりだった。ワインはここでは飲まれていないのか聞いてみると、飲みに来ている酒屋があるフランスの北部は気候上、ビールの方がおいしいものができるからビールを飲んでいる人が多いということだった。ベルギーやドイツがビールで有名なのも同じ理由らしい。お酒が入るとなんとなく英語を話せているような感じがして、会話が弾んで楽しかった。
 今回の留学では英語を用いて技術習得することが主な内容で、現地の授業に参加できると思っていなかった。しかし留学を始めて1カ月たった頃、現地の先生たちのご厚意で参加させていただくことができた。授業の中で日本の食べ物やフランスと日本の違いなどをプレゼンし、学生たちとディスカッションを行なった。日本の文化が好きな学生が多く、1時間30分の授業がすぐに終わってしまうほど、ディスカッションを十分にすることができた。
 やはり3か月間の留学は本当にあっという間に終了した。フランスでしかできない経験やなかなかうまくいかないことも感じた。また、様々な言語で日常生活をすることが楽しいと感じたのでこれからも英語はもちろんのこと、フランス語や他の言語の習得にチャレンジしていきたいと思う。







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