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好きなことを貫く

福島工業高等専門学校 専攻科 産業技術システム工学専攻 エネルギーシステム工学コース 2年
石川育輝

 私には特技がない.本当に何もできることがなく何の取柄もない.
 高専4年生の時に大学のインターシップに参加し,先輩にかけてもらった言葉のひとつに「好きなことを貫けばいい」というものがあった.当時の私は人生のどん底かというくらい悪いことが重なっていた.その上自信のない性格だったので,かなりネガティブになっていた.先輩のその言葉を聞いて思い出した.小学5年生の時に小惑星探査機はやぶさに魅了され,好きという感情で高専に進学したし,この大学のインターンシップに参加したのではないか.何の取柄もないがこれだけは,貫いて来れていた.だから最後まで貫いてやるという決心をした.その結果,第一志望の大学院に合格することができた.
 また,インターンシップ以降,何もなかった趣味を探した.とりあえず興味ある事にはひたすら挑戦した.思っていたのと違うのであればやめ,楽しかったら続けて趣味にした.「趣味は他人関係なく自分が好きなことをする」であれば,「自分が好きなことをしている時間は趣味である」という謎の理論の下,ひたすら好きなものに触れるようにした.
 そんなことを繰り返していたら,気づいた時には多趣味になったいた.その弊害として,今私の好きなもの達は,私の財布を圧迫している. それもまた一興である.
 好きなことをして好きなものに囲まれる.好きを貫く.それが心を豊かにする.この大切さを知るきっかけとなったインターンシップであったし,それが何かを見つける期間となった高専生活であった.







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