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大学生活を振り返って:過疎サークル存続戦線

秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 機械知能システム学専攻 修士1年
山口静也

 これまでの大学生活で最も印象深かった活動といえば,まずサークル活動が思い浮かぶ.私は「アニメ・イラスト倶楽部」に所属していたが,部員が減少し続ける過疎状態であり存続が危ぶまれる状況であった.そこで代表を務めたおよそ2年の間に様々な対応策を行い,結果的にサークルを持ちなおし存続させることを達成できた.
 前代表より業務を引継ぎ代表として就任し,まず他の活動が類似しているサークルとの合併による存続を目指した.これまでの傾向から次年度に新入部員を獲得できる可能性は低いと予想され,また廃部とするには部室内の備品(多数の漫画本や機材,画材など)の処分が困難であると考えられたためである.複数の合併候補のサークル代表と交渉を続け,合併成功寸前までこぎつけることに成功したが,連絡の面で予期しないトラブルが発生し,最終的に失敗に終わってしまった.
 合併交渉が惜しくも失敗し残り時間も少ない状況の中で,次の対応策として,次年度の新入部員獲得の可能性を少しでも向上させるため,サークルの魅力度向上と広報活動の強化を行った.この魅力度向上を行うためには,活動へ参加する価値があると思わせることができるサークルとする必要があると考えた.そこで,グッズ・ポスター制作,雑談会やゲーム大会などの新規活動の追加や,作品制作におけるテーマや媒体の自由化,備品の新規購入・整理による既存活動への参加しやすさの向上を行った.さらに,コロナ禍に伴う感染対策の必須化に対応するため,上記の活動のオンライン化を推進した.作品制作などは遠隔で参加が可能であり,当サークルの強みを生かした形となったと考えている.また,学校内での知名度が不足していることも実感していたため,サークルの名称の刷新やインターネットサイト,SNSを介した活動内容の紹介や新入生との交流を行い,広報活動に積極的に力を入れた.これらの活動が功を奏し,次年度のサークル紹介において多くの新入部員を獲得することに成功し,サークルの存続が可能となった.
 これらの対応策を行う過程において,卒業したOBの先輩方や顧問の先生などに様々な方面でご協力いただき,交渉や相談,連絡共有など,多くの経験を得ることができた.ここから,相談や連絡などの自分の意思や認識を伝えるためのコミュニケーションの重要性を体感することができた.相手と自分の認識を正しく把握しすり合わせて正確に伝達できること,協力を得るための周りを巻き込む力,分担する力など,コミュニケーションのための能力が必要であり,自分にはまだ足りていない面が多いと感じた.また合併交渉から,予期しないトラブルによる失敗も体感することができ,様々な場面においてリスクを想定し,対策として対応策や予備計画を立てる必要性を学ぶことができた.この得られた経験を糧に,今後の残された学生生活期間を通して,自身を成長させることを課題とし,日々を送っていきたい.これからの我がサークル「アニメ・イラスト?楽部」の更なる発展を願って,この文章を閉じたいと思う.

PS お世話になりましたOBの方々,顧問の先生,事務局の方など,すべての方々に感謝申し上げます.







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