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車は持たない方がいいのかもしれない

秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 機械知能システム学専攻 修士1年
花村 岳

 とにかく秋田県は天気が悪く風が非常に強い.雨が降らない日は,大体曇りで,肌にやさしい気候なので自分も秋田美人になれるのではないかと日々期待している.また,あまりの向かい風の強さで自転車をこぐよりも歩いたほうが速いと感じる日が多々ある.大学4年の冬に親に車を欲しいとねだった.「いや学生の身分で車などもってのほかだ.」と適当に流されて終わりだと思っていたのだが,驚くほど易々と「おさがりでいいならくれてやるよ.」とOKサインが出たため,もっと早くねだっとけば良かったと後悔しつつも素直に嬉しかった.
 晴れて今年の4月から毎日車を運転しているのだが,なんと体に大きな変化が現れた.高校時代に現在の身長に成長して以来ずっと変わらなかった体重が,この半年間運転しただけで6kgも増量してしまったのである.久しぶりに会った家族には「二重顎になったんじゃない?」と言われ,バイト先の上司には,「顔が丸くなったね.」と今まで生きてきて言われたことがないことを次々と言われ,非常に新鮮な気分を味わった.思えば高校の頃からどれだけ離れていても自転車で通学していて,大学に入ってからは,家から大学,バイト先までの距離が短くなったものの,秋田県の特殊な気候により,自然と運動不足が解消されていたのかもしれない.現に,以前まで触ると硬かった太ももが,とても柔らかくなってしまった.どれだけ食べても太らないと豪語していた自分が,間食を無くし,米の量を減らそうとしているから恐ろしい.社会人になると太るとよく言うが,こういうことだったのかと社会人になる前に把握できたため,また一つ勉強になった.







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