ものづくりから得たこと 東北大学大学院 M1 大学受験を経て,工学部に進んだ学生の中には,ものづくりサークルに所属したことがあるという方々も多いと思われるが,私もその例に漏れず,人力飛行機製作チームに所属していた.このようなサークルに入る理由としては,「何かを自分の手で作ることが好き」であったり,「ものづくりを通して工学部生として成長したい」であったりと,人によって様々であると思われるが,私の場合は高校時代に,湖の上を飛び続ける人力飛行機の姿をテレビで見て,もっと近くでその姿を見てみたいと思ったことがきっかけであった.そういう点では,設計やものづくりについて学ぶために入った学生に比べると,浮ついた気持ちでチームに入ってしまったのかもしれないが,知識だけでなく,チームでの活動やものづくりに対する考え方について,重要なことを学べたと感じている.
このことは,現在の大学院での研究でも言えることで,「過去にこのような実験を行い,このような失敗があった」といったことをレポートや実験ノートといった,形のあるものとして残すことは,同じ失敗を繰り返さないために重要であると言える. 人力飛行機を近くで見たいという浮ついた気持ちでチームに入った私であったが,チームの運営に携わり,実際に自分たちの手で製作した機体が離陸していく姿を見届けたことを通して,工学を専攻する学生として多少なりとも地に足がついたように感じている. |