「 常に 」 弘前大学大学院 理工学研究科 知能機械工学コース ある新聞の雑誌広告の欄に「クーリエ・ジャポン」というのがあった。ビジネス・経済関連の内容かと思ったが、少し調査してみたところ、世界1500以上のメディアから厳選した話題を伝える国際ニュース月刊誌だという。内容は政治・経済のみならず、サイエンス・環境問題・エンターテイメントなど幅広い。それの2013年2月号になんとなく惹かれて買ってみたのだが、そこには興味深い内容が一部記載されていたのでご紹介したいと思う。 米国ミシガン州アナーバー(自動車産業都市 デトロイトに近い)郊外には「失敗作博物館(通称)」と呼ばれている建物があるそうだ。内部の様子としては、品物が無秩序に並ぶ巨大なスーパーマーケットのようなのだが、そこには発売後数週間から数ヶ月で販売中止になった多くの食品や家庭用品等の失敗作商品を置いているらしい。例えば、オイリーヘア専用シャンプー、カフェイン入りビール、調理中に爆発する危険のある自己加熱式スープ缶等々。この博物館には多くの企業役員たちが訪れ、新商品開発時の参考にするとのこと。そして、失敗は誰にでも必ずあるはずであり、その犯した失敗とどう向き合うかが重要であると述べられていた*。 失敗というのは食べず嫌いと似ているのかもしれない。初めてのものでも食べずに残して捨てるのではなく、まずはとりあえず食べてみるのはどうか(美味しいと思うか体調を崩すことになるはずだがそれも経験!)。私はそれが失敗と向き合うことなのだと思う。たとえ苦くとも身をもって感じた失敗というのが重要で、失敗から目を背けずそれと一緒になって考えることが必要なのだ。 偉そうにこんなことを考えて日々の研究に取り組んではいるが、そもそもアクションが少ないため失敗も成功もほとんどない静かな研究生活を送っている。まだまだ貪欲さが足りないな... *参考:講談社「クーリエ・ジャポン」2013年2月号
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