八戸工業大学
工学部 機械情報技術学科 熊谷 磨樹雄
現在、八戸市にはLNG輸入基地の建設が進められています。−162℃の液体状態で輸入されるLNGは、 気体に戻す際には冷熱が発生します。一方、LNG基地周辺の工業団地からは排熱が発生しており、この両者の 温度差による発電が提案されています。本研究はLNG冷熱と工場排熱を熱源として動作させることを念頭に小型 スターリングエンジンの試作と動作試験を通じて、システムの検証を行うための基礎的データを得ることを目 的としています。 試作機を製作するに当たり、ピストンとシリンダーの間には高い気密性を求められるため部品製作の手間や信 頼性の確保を考慮し、市販の4ストロークエンジンを二基流用して連結し、それぞれ膨張側、圧縮側として使用 する事としました。また、動弁機構を含むシリンダーヘッドはアルミ製の平板に置き替え、冷却器および加熱器 へ向かう配管を取り付けます。 今後は冷却器、加熱器などの配管系統を製作し、試作機を完成させた後、各種データ取りやシステムの性能評価 を行う予定です。