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大学院で学ぶ社会への力

東北学院大学

工学研究科 機械工学専攻 博士前期課程1年 笠原大輝

  大学院で学べることというのは何だろうか。大学院に入る前にそう思った。そもそも学部生と院生の違い っていうのがよくわからなかった。学部の延長にあるものなのか、それとも全く別のものなのか、そう思いながら 進学した。大学院でやる研究内容は、前にいた先輩の研究の引き継ぎをすることになった。まずは、先輩がどうい う研究をしていたのかを論文を見ながら勉強した。以前とは違う研究をすることになったので実験方法も一から覚 えていった。このあたりは学部の時にやっていたことと何ら変わらなかった。ただ違っていたことがあった。学部 生でやった研究は一人で研究していたけれど、今回大学院でやる研究は一人では難しいもので後輩が二人程ついて やることになった。そもそも複数で研究をしたことがなかった上に、後輩を指導しながら自分の研究を進めていく という形式になった。まず研究を自分が理解しなければならないということだ。そして自分が十分理解した上で後 輩に教えていった。ここで思ったことは、後輩がつくということは研究を理解させなくてはいけないから、それ以 上に自分が理解するために勉強しなくてはならないということである。また、後輩に覚えてもらうためにどうやっ たら理解してもらえるか、実験方法の教え方も工夫した。ここで教えることの難しさを学んだ。そして、研究を覚 えてくれたところで実際に研究を始めるところに至る。ここからがまた苦労するところである。実験の分担を上手 くしなくてはならないことだ。複数いないと難しい研究だから、チームワークが必要である。また指揮する自分の 力が試されるところでもある。上手くいけば自分の力になるが、上手くいかないこともあるからその時に自分がど う判断し、後輩を動かしていけるかが大事なところである。人の上に立ち、人を動かしていくということがどれほ ど大変なのかを知った。これから社会に出て人の上に立ち、仕事をしていく機会は何度もあるだろう。その時に大 学院で学んだこれらのことをしっかりと生かしていきたいと思う。


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