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研究室で得たもの。「研究と責任」。

弘前大学大学院

理工学研究科 知能機械システム工学専攻 2年 高橋 俊也

  私は今の研究室で大変貴重な経験をさせて頂きました。その経験から感じたことを簡単に伝えたいと思います。
  私の所属した研究室は少し実践的な研究形態であります。修士の研究方針や後輩(学部生)の研究テーマは修士学生が決定し、アイデアの構築から研究結果をまとめるまでを学生本人に任せて頂ける実践的な研究室であります。ここまで学生を信頼してくれる研究室は、日本の中でも数少ないかと思います。
  しかし、その環境の中で私たちは専門家として自分を育て上げなければなりません。専門書は数十冊、論文も数百報以上読まなければ研究の本筋を計画することは不可能でした。そんな学生生活の中で芽生えたものは自分の研究に対する責任感です。何故なら、アイデアから結果・考察に到るまで、学会・専門雑誌、プロジェクト会議の発表や報告書等、様々な形で自ら人に伝え、人の目に触れるからです。つまりそれを基に、人・企業やモノが動くわけですから、学部生時代のレポートや期末試験とは全く都合が異なります。データの重みを感じました。
  この時感じた緊張感と戸惑いは24年間の人生で初めてでありました。この経験から、知識や経験は人から教わるものではなく自ら学ぶもの、自ら積んでゆくべきだと教わりました。このような責任感や緊張感は技術者として大切な感性ではないでしょうか。この感性を今度は企業の技術者としてより磨いて行きたいと思います。

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