秋田の冬
秋田県立大学大学院
機械知能システム学専攻 修士課程1年 村田 拓哉
秋田に来てもうすぐ五年が経つ.この五年を振り返ると,とても大変なことがあった.それは「冬の生活」である.私の出身は愛知県で,海に近い場所であるため,冬でも比較的温暖な地域であり,真冬でも雪が降ることはほとんどないからである.積雪といえば,日陰に少し残るくらいで,日中には溶けてしまう.そのような温暖な土地で生活していた私が,秋田のような雪国で生活すると慣れないことや初めての経験に出会う.
秋田では冬になると必ず雪が降る.しかも,何日も降り続いたり,吹雪いたりすることがある.その場合,積雪で車道のセンターラインは見えないだけではなく,車道と歩道の区別がつかないこともある.また,大学は沿岸にあり,風が強いため,吹き溜まりができる.雪に慣れている人は,積雪があっても普段とあまり変わらずに歩いている.しかし,私が歩くと吹き溜まりに気づかずに入ってしまい,ひざ辺りまで雪で濡れることがある.路面が凍結しているときはよく滑って転ぶ.今では転ぶことはないが,油断をすると転びそうになる.また,水道の凍結防止や水道が凍結したことも秋田に来て初めて経験した.地元では凍結防止のために水を抜いたりする経験がなかったため,凍結防止をしても水道が凍結することに驚いた.
以上のように,雪国の冬の生活は大変である.しかし,雪が降らないと,水不足になることがある.また,スキー等のウィンタースポーツを楽しむ人には,雪不足は問題であると思う.私の場合は,ウィンタースポーツをあまりしないのですが,雪が楽しみなときがある.風がほとんどなく,気温が低いときにしんしんと降る雪である.この雪はとても綺麗で感動する.それでも秋田の冬は大変である.
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