5年間の高専生活を振り返って
鶴岡工業高等専門学校 機械工学科 5年 山木潤一
私は長いようで短かった高専生活の5年間で2つのこれから社会人になっていくために大事なことを学んだ。
1つは卒業研究や部活動で学んだ努力すればできることがたくさんあるということである。私は本校で「遺伝的アルゴリズムを用いた人員配置問題の研究」を行っている。遺伝的アルゴリズム(GA)とは適応範囲の非常に広い、生物の進化を工学的にモデル化し、また参考にした学習的アルゴリズムである。これはC言語を用いたプログラミングであるため、「機械工学科=ものづくり」という枠組みにはあてはまらないもので、しかも私の苦手分野の1つであった。しかしあえて私はこの研究内容を選んだ。理由は視野を広げて専門分野にとらわれない幅広い人間になりたかったからだ。苦手だったため0からのスタートとなったわけだが、指導教官や研究室の仲間と共に徐々に理解できるようになった。今では自分でプログラムでき、改良できるまでに成長した。やる前から無理だと決め付けずやってみることが大事だと気づいた。卒業後は大学に編入学するのでいろいろな分野に興味をもちより幅の広い人間になりたい。
また部活動では頭だけでなく体で努力することを学んだ。私の所属している野球部には野球経験者の監督、コーチがいない。したがって練習内容などは自分たちで考え部活動を行っているので、怠けることはいくらでもできる環境でレポートや製図で疲れている体に鞭をうって毎日練習に参加し、3年時の大会では県ベスト16という快挙を成し遂げることができた。そのときの感動や達成感は今でも忘れられない。この2つの体験を忘れずに今後幾度も壁にぶつかったときの心の支えとして頑張っていきたい。
もう1つは5年間の寮生活で学んだ集団生活の難しさ、大切さである。多くの人と生活するということは常に他人のことを考えて生活するということである。私は今まで自分の損得を考え行動してきた。この考え方を覆されたのが寮生活であった。また12時消灯などといった厳しい規則の中での楽しみの見つけ方も学んだ。これはいつかきっと役に立つと思う。卒業後は一人暮らしになるので規則正しい生活を心がけたい。
鶴岡高専在学中で学んだことを心に刻み目標に向かって日々努力をし、何十年後かに人生振り返り良い人生を送ったと思える人生にしていきたい。
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