「高松の池駅伝」
岩手大学 工学研究科 機械工学専攻 M1
システム最適設計部門 平川 香林
岩手大学工学部機械工学科の「高松の池駅伝」については,過去の先輩方によって紹介されていることなのですが,学生会として開催した行事の中で,1番のビッグイベントだったので,高松の池の紹介も兼ねて題材として取り上げさせてもらいました.
まず,高松の池の歴史として,1595年(文禄4)豊臣秀吉が天下人の時代です.南部信直が領土を支配するのに便利な場所であるとして,盛岡(不来方)城築をはじめたのですが,そのころ盛岡は 北上川・中津川・雫石川の合流点で低湿地帯だったのです.そのため城築工事は難航し,付近一帯の治水が課題となりました.そこで,1598年(慶長3)現在高松の池になっている沢の治水を行うために,高松の池のあるあたりに4ヵ所の堤を設けたのが始まりといわれています.現在、市立公園として,盛岡市民の憩いの場になっていて,春には,池周辺の梅と桜が同時に咲きます.日本の桜の名所百選にも選ばれるだけあり,それは見事なもので,この時期,池の周りでお花見をする学生が大勢います.そして,冬には,白鳥達がやってきます.この時期は白鳥やカモにパンの耳をあげている人を良く見かけます.鳥達の必死に食べている姿を見ていると心がなごみます.少し前の幕末を舞台とした映画の中で出てきていて,個人的に池に対し愛着を感るようもになりました.
「高松の池駅伝」とは,そんな高松の池で毎年行っている学生会の行事です.その名の通り高松の池(外周:約1.7キロ)の周りを走り,基本的には1チームで1人1周もしくは半周づつ走り4周の合計タイムで競います.各研究室がチームを出し,研究室対抗で競います.この駅伝に対する意気込みも各研究室ごと様々で,ずいぶん前から本番に向けて走る練習を始めるトコもあれば,教師と女性に付くハンデをうまく使ってチーム編成を考えるトコもあって,研究室の性格が現れます.開催時期が7月ということで,新しく研究室に入った4年生を含めて親睦を深めるよい機会になっていると思います.今年も参加人数140名と大勢の参加者がいましたが,M1を中心とした役員の方たちが企画,運営などで良く働いてくれて無事に大会を終えることができました.
今回,学生会として行事を企画する立場に立ってみて,その年の学生全体の雰囲気にもよると思いますが,今まで行われてきた行事をやるのと比べると,新しいことをはじめるのは難しいです.後の学生会の活動に続くためにも,この駅伝のような伝統のある行事が続いて欲しいと思います.
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