研究室紹介 八戸工業大学科 工学部機械情報技術学科 4年 久光 克
私の所属する松崎研究室は、院生1名、4年生6名で3つのテーマに分かれて研究を行っています。私はその中で「超小容量(ナノ級)水力発電技術の開発(以下、ナノ水車)」と言うテーマを選択し、研究を進めています。この研究がどんなものなのかを簡単に説明しますと、少ない水の量で発電可能な水力発電装置を製作しその実用性を検討するというものです。現在、マイクロ水力発電と呼ばれ、用水路などに設置する事で、百数十kWの電力(約50世帯分)を発電可能にした発電技術が実用化され始めていますが、私達が研究しているナノ水車は更に小型なもので、落差2m、流量0.125?/sで1kWの発電が可能である事を目標としています。これは、1世帯あたり1日の電力の約半分を補える事になります。マイクロ水車小規模発電所とすれば、ナノ水車は、一家庭で一台持てる水力発電機と言う事でき、いかに小型であるかを想像していただけると思います。ナノ水車が実用化されると、農業用水等の未利用エネルギーを有効利用でき、小地域での照明、災害緊急時の通信用電源、発展途上国の生活用電源と多岐にわたる利用法が考えられます。
図 ナノ水車外観(左) 設置箇所例(右) |