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〜新校舎の紹介〜

国立一関工業高等専門学校 機械工学科 5年 遠藤 英司

 今年から専攻科棟の使用が始まったことに加えて10月頃に本校舎のリフォームも終わり、一関高専の環境も大きく変わりました。まず専攻科棟の紹介ですが、この棟は5階立ての校舎で冷暖房や空調設備を完備しており、一階ロビーから五階までの吹き抜けを有しています。セキュリティー面も目を見張るものが在り、カードキーとパスワードのデジタル仕様になっており軽装備での侵入は些か困難になっています。この他にエレベーターや液晶大画面のモニター掲示板等が有り近代的な建築物と言えるでしょう。また身体障害者用のトイレやバリアフリー設計が成されていて様々な人に快適に過ごせる様になっています。

 とりあえず今挙げた点が大まかなセールスポイントですが、残念ながら欠陥も在ります。最大の欠陥とも言えるのが緊急時の脱出経路が確保しきれていないことです。階段が二つとエレベーターが有りますが緊急時は階段の使用がメインになるのが基本です。しかしこの建物の階段は建物内部にしか無く、建物外壁面に非常階段が無いため煙や有毒ガスに巻かれたら死亡率はかなり上がります。もう一つ欠陥が在ります、それは三階から五階の強度です。高い建築物の上部を軽量化するのは定石ですが、長期使用を目的にした建物なのでもう少し衝撃に強い材料を使用すべきであると思いました、もっとも建築の素人が言う戯言かもしれませんが。

 次に本校舎の紹介です。本校舎はリフォームを行いましたが各学科棟はリフォームをしていません。リフォーム前と後の大きく違う点は空調設備の導入と教室の拡張です。教室の拡張は二つの教室の壁を取り除いたもので、従来の広さを大きく上まわる為、以前の教室を使用していた者にとっては非常に大きな開放感があります。その他にも休憩所等の施設を設けており、勉強や仕事の合間に息抜きが出来ます。施設以外にも照明設備が大きく改良され、センサーによって自動的に廊下とトイレの照明が点きます。これには多少問題が有り、センサーの感度が悪い為か、事が終わってから照明がつく場合も在ります。本校舎はリフォームした為、綺麗なのですが、如何せん各棟が古い為に違和感が在ります。

 これまで挙げた様に、2年程で大きく様変わりした一関高専ですが基本的には快適な勉強・仕事環境に成ったと言えるでしょう。ただ惜しむべき所は私がこの設備を使い慣れる前に卒業してしまう事です。

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