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ある委員長校のつぶやき

第34回東北学生会委員長校 顧問 横田 理

 全国研修会(参加人数4名)、メカライフの世界展(6校)、電子コンパス(30編)、卒業研究発表会(103件)、総会(16校)等多岐にわたる平成15年度東北学生会の諸行事に対しまして、支部担当幹事の方々のご指導、各会員校顧問教員のご協力、そして多数の学生員を含む一般学生・院生の参加をいただき、誠にありがとうございました。一年間の委員長校の経験から感じたことを思うままに述べさせて頂きます。

 ComPassの由来は、羅針盤や製図に使われるコンパスを意味するばかりでなく、Communicate(意思・情報などを伝える)とPass(言葉などが交わされる)の合成語(出典:コンパス1989年号「やった!機関誌創刊」:秋田大 斎須 享さん)でもあります。言葉は時代とともに変遷しますので、その時代に合った意味があります。「羅針盤」は「ナビゲータ」、「コンパス」は「CAD」に解釈し、「言葉や文章で意見を伝える」を意味する合成語は「能動的に取り巻く、手に入れる(出典:新英和大辞典、研究社)」に解釈して、学生員の増強や東北学生会の活性化を計る必要があります。

 今日の東北学生会は学生員の減少、研修会や幹事校会の消滅で、全体の流れとしては衰退の傾向にあります。学生員減少による予算削減、その結果として行事の縮小や活動の中止、そして学生員の減少、予算減額・・・・と負のスパイラルになっています。しかしこのまま手をこまねく事態は許されません。

 東北学生会を活性化するためには身近なことから始めます。いわゆるボトムアップ方式です。まず、学生員を中心にした各会員校が総会、懇親会、スポーツ大会、企業見学等を含めた何らかの行事を毎月開催し、また「メカライフの世界」展等にも積極的に参加します。さらには地区(例えば、福島地区)の会員校を取り巻いての合同開催や交流が活発になれば、やがて地区から支部へ、支部から本部へと、底辺からの再構築が発信できます。

 次に、日本機械学会に入会する学生員には特典が少ないので、新しい特典を取り入れることを望みます。これにつきましては、木村亨君(日本大院)が述べているコンパス2003年号「日本機械学会の将来について思うこと」をご覧ください。

 東北支部と東北学生会との関係について述べさせて頂きます。まず、学生担当幹事の一人と委員長校顧問は、学生会を運営する上で、同一大学・高専より選出されることを望みます。なお、本年度より幹事校会が廃止されましたので、委員長校の独断専行の提案、あるいは決定権が強くなりますので、注意を要します。そして、平成15年度の支部秋季講演会と学生会卒業研究発表会は同一大学で行われましたが、一極集中的な開催ではなく東北地区のバランスを考えた開催地の選定が必要と思われます。

 東北学生会が活性化するためにいくつかつぶやきましたが、本部や支部からのご意見やご指導を仰ぐ「トップダウン方式」よりも、会員や会員校から支部、本部に提言する「ボトムアップ方式」が、今東北学生会に求められていると思われます。

 最後になりましたが、東北学生会が盛大な会になりますよう、皆様方の益々のご協力、ご支援をお願い申し上げます。

(日本大学 教授)


メカライフの世界展「レーシングカートin北桜祭」参加の風景

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