これからの自分へ
鶴岡工業高等専門学校 機械工学科 関 秀明 高専への進学を決めた理由は毎週土曜日が休みであり,入試科目に苦手な社会科がない,そして最大の理由としてロボコンがやりたかった為でした.ロボコンを本気でやろうと思ったきっかけは,中学3年の時に鶴岡で開催された大会を見たことでした.この時の興奮は今でも覚えています. こんなにもロボコンに興味を持てたのは,昔から絵を書くことや物を創造し作ることに興味があり,授業も聞かずに手先を動かしていたので,手先だけがどんどん発達し器用になっていったためだと思います.そうなるともう止まらなくなるもので,できるだけたくさんいじる事のできる学校は工業系の学校で,その中でもロボコンのできる高専が自分に最も適していると思いました. 入学してからは,土日の休日や夏休みのほとんどをロボコンに費やしました.やればやるほど休みはつぶれ,疲労がたまる一方で,何度も部員同士で衝突したこともありました.しかし,そのかいあって,念願のロボットコンテスト全国大会にも出場することができました.また苦労して製作したロボットが思うように動かず大敗という結果に終わり涙することもありました.しかし,これまで経験してきたことは自分のスキルアップにも,多くの仲間をつくる事ができたことにも,とても大きな影響を与えるものとなりました. 5年生になり卒業研究としてソーラーカーの製作にたずさわりました.過去の研究の結果を元に,前年の卒業研究から2年間かけて秋田県の大潟村で開かれるソーラーカーラリーに出場するのが目的です.今回のソーラーカーは,国際規格に適合させるために,コックピットを守るロールゲージ,シートベルトなど,操縦者の安全面を今まで以上に強化してあります.これは平成10年に国際ソーラーカー連盟主催のレースに,国際自動車連盟(FIA)が参入し,ソーラーカーを次世代自動車の有力候補と認識したのを受けて,車両規定が大幅に改定されたためです.新規格に対応した車両の製作は技術的アドバンテージにつながるものとなりました.またロボコンロボットの10倍以上の重さをもつ車体が引き起こす現象や,ラリー時にソーラーカーへ指示を出す司令塔の一部として作業することは,より新しい技術を学ぶことにつながりました.この研究で自分はまだまだ未熟だということを思い知らされました. ロボコンやソーラーカーを製作することで多くの人たちに出会うことができました.いろいろなイベントに見学する側ではなく,参加する側となることで多くの人々と話をする機会を得ることもできました.今まで経験してきたことを考えると,高専は,自分に,とても大きな影響を与え,すばらしい経験の場を与えてくれたと思います。 これから自分は進学の道へ進むことになりますが、これまでの経験を生かし、あきらめず,妥協しないように進んでいきたいと思います。
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