我が研究室
日本大学 工学研究科 機械工学専攻
M1 遠藤雅一
私たちの研究室は全員集合すると本当にうるさい,ではなく活気があふれすぎている.この研究室に全員集合すると大学院生5名と学部生11名と研究生1名で計17名ほどにもなる.7つの研究テーマがあり,それぞれ1名の大学院生と1〜3人の学部生で研究に取り組んでいる.では,研究のテーマを紹介します.
1.
高分子材料に回転曲げ疲れと衝撃疲れを負荷した場合の疲労強度の研究
2.
小孔を有する金属棒の衝撃における衝撃特性の研究
3. CFRP積層板の衝撃疲労強度の研究
4. 葉っぱの研究
5. 福祉社会を支える車椅子の研究
6.
レオナルド・ダ・ヴィンチの機械の復元と構造の解析
7.
Human Pawered Helicopter(人力ヘリコプター)の試作
普通テーマをみればだいたいこんな研究かな?と予想がつくと思いますが,葉っぱ?レオナルド・ダ・ヴィンチ??人力ヘリコプター???「考えれば考えるほどハテナが多くなるだけです」でも,これらの研究がこの研究室の面白味なのです.では,面白味のある研究の概要を紹介しましょう.
<葉っぱの研究>木の葉は自然をイメージする身近な存在です.葉は大古の時代から自然の風雨に耐えてきたのは,光合成反応を維持するため葉自身の力学的・強度的にそれなりに完成されたものだからと考え,そこで葉の強度的特性の中に多くの工学に応用可能な示唆に富むものを掘り起こそうと試みる研究です.
<レオナルド・ダ・ビンチ>1452年イタリア北部ヴィンチ村に生まれたレオナルド・ダ・ヴィンチが1519年に死去するまで,約1万ページにおよぶノートブックを書き残したと言われており,その中には機械工学に関するアトランチィコ手稿とマドリッド手稿があります.機械工学の分野は過去からの技術の応用で歴史をさかのぼっていくと原理的形はダ・ヴィンチが生きた15世紀にあてはまる.そこで技術史のなかで軽視できないダ・ヴィンチの機械工学を研究するためスケッチの数点を復元し構造の解析を行っています.
<人力ヘリコプター>各国で研究開発が試みられている人力ヘリコプターは,1994年本学部在籍の非常勤講師の内藤氏らにより製作されたYURI1号が24秒の浮上を記録した.この記録の背景にはシコルスキー賞があり,本研究室でも1986年からパピヨンがT〜X号と製作し浮上する事を目指し取り組んでいます.
このなかで私が大学院1年の時,人力ヘリコプターの研究に携わっていました.10.5mもの羽根が下部に3つ上部に1つ装着しているパピヨンX号を軽量化・補強を行い,浮上実験しては強度不足で破壊したり歪みが生じたり設計上に無い現実での問題が次から次へと起こり苦戦しました.浮上実験の破壊の瞬間(音)で「あーまただ」のみんなの声とでがっくり,かなり悲しですが,でもそれ以上にシコルスキー賞獲得の目標があったからそれがかなり遠くにあっても燃え続けていけたのでしょう.研究テーマと目標があるかぎりこれからもこの研究室はメラメラと燃えつづけます.
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