卒業研究について
鶴岡工業高等専門学校
機械工学科 5年 竹田 将之
卒業研究の話というのは,同じ分野の人あるいはそれに興味のある人意外には面白くないものである.しかし,5年生となった今では部活をしていないし,何らかの研修会に参加したこともないので,とりあえず卒業研究について書こうと思う.
私の卒業研究の内容は,横置型ヒートパイプである.パイプ形状はL字形(エルボ)である.普通は真直ぐなパイプが使われているのだが,それと比べてどう違うかというと,安定したデータが採れるまでの時間がやたらと長いということである.また,縦置型と比べで横置型はどうなるかというと,これもまた安定したデータが採れるまでの時間が長くなるのである.という訳で,10個くらいのデータを採るには15時間くらいかかる.データが安定するまでの4時間は,授業中なのでたいしたことはないが,午後の卒研の時間から始まる11時間にわたるデータ測定がかなりしんどい.だから私は昼飯を食べた後,気合を入れて早めに研究室に向かう.そして,覚悟を決めて足を踏み入れる.
が,研究室に入るなり,「トランプしよう.」となぜかトランプをすることに異常に燃えている同研究室のメンバーのS君とU君が声を合わせて言う.この一言により,私の気合は70%減となる.彼らの誘いを断ることはほぼ不可能である.もし断るとすれば,別の人を生贄としなければならない.で,しかたなく,「昼休みの間(13時まで)ならいいよ.」といってトランプを始める・・・・・「革命ーーー!!!」
と何時の間にか私もトランプ(大富豪)に熱中している.トランプに終わる気配はないが,昼休みは終わる.先生がやってきて,「そろそろ始めろよ.」と一言.「はい.」といいつつ,S君がカードを配っている.「えっ,まだやるの?」と聞くと,「最後.」とU君.
“あと1回くらいならまあいいか.”と思い,再び始める・・・・・「革命返しーーー!!!」
とまたも熱中し,最後のはずの“大富豪”をすでに4,5回している.はっと我に返ると時間はすでに13時30分を回っている.「そろそろやめよう.」というと,「わかった.」と,S君は言いつつまたもカードを配っている.何をわかったのだろう.この繰り返しで,結局14時ぐらいになる.そのおかげで,4月の時には“大富豪”のルールすらわからず,いつも負けて大貧民となっていたのに,今では,大富豪になれる時もある程の腕前となった(U君がかなり強い).また,自分なりの戦術というものも考えている.どの様にすれば負けないのかということを日々研究している.
ここで,“大富豪”をはじめてみようと思っている方に,私が考えた戦術を少しばかり紹介しよう(詳しいルールは“こち亀”で).玄人の方には当然かもしれないが,素人の方には見落としがちなことである.特に最後の項は重要.
・手札交換時,弱くても同じマークの連続または連続しそうなものはわたさない.(同マークで数字が3つ以上連続しているならばまとめて出せるというルールを採用時)
・同じ数字が何枚か有ったり,同じマークで連続した数字がある場合に,それをまとめて出すことにこだわらない.
・麻雀をなさる方なら当然のことと思うが,捨札に注意する.誰がどのカードを何枚捨てたのかということを注意する.麻雀と違い捨て札は山積みされていくので素早く覚えなければならない.これにより革命の有無,誰が革命をしそうかを判断できる.
※上記のことにはまだ確証がないので鵜呑みにしないように.
しかし,最近,我が研究室にはある法則が存在することがわかった.
“S君が大富豪とならない限り卒研が始まることはない.”
S君はそれほど強くないのでこれは非常に厄介な法則である.
というわけで,私の研究テーマ「大富豪への道」は着々と進んでいる.あれ?
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