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国際会議に韓国で見たこと

山形大学大学院工学研究科
システム情報工学専攻
博士後期課程2年 胡 継群

 今年の11月9日から14日までの6日間に,国際会議で韓国の慶州に行きました.それまで韓国へは行ったことがありませんでしたから,私はたいへん興味をもって韓国の慶州の街や人々を見ました.
 何しろ,初めて訪れた国だったもので,見るものすべてが珍しくて,街を歩くにもキョロキョロとあちこちを見回していました.慶州はまわりの山々や湖など美しい景色でたいへん有名です.またキムチや漬け物が美味しくてよく聞かれていました.広い道路を最新型の自動車がたくさん行き交い,夕方のラッシュ時間に所によって交通渋滞が起こっていました.
 ある日,私と先生は市場に見に行きました.「いらっしゃいませ!いらっしゃいませ!」と販売者たちは流暢な日本語で買い物を誘っていました.道端の食べ物の屋台では美味しそうな料理がいい匂いをあたりにまき散らしていました.私と先生は恋しくて,屋台の裏の部屋に座って初めて韓国の料理を食べました.本当に美味しかった.部屋からでて,骨董品を並べた屋台では,地元のお客さんらしい人が盛んに値切っているようでした.
 そんな情景に見とれながら,とある街角で曲がろうとしたとたんに,向こうから歩いて来た人と肩がぶつかってしまいました.とっさのことで,私は「あっ」と声を出したまま,立ちすくんでいました.すると,相手の男性は「・・・」と韓国語で何を言いました.私は「えっ?」,相手は「あっ,どうも,すみません」と日本語で言って,静かに微笑んで歩み去って行きました.これは驚きました.こんな多くの人々は日本語が話せることを全然思わなかった.顔色と服装から,私が韓国人とは間違いない,だから相手は韓国語ですみませんと言いました.私は謝ることも忘れて,その場に立って彼を見送っていました.それから,考えました.私の方が多分悪かったにもかかわらず,彼は謝った.何と礼儀深い人何だろう.きっと,韓国の人は日本人と同じように礼儀を重んずる人たちなんだ.
 6日間は本当に短かったですが,この6日間に,とっても良い思い出が出来ていました.


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