ロボコンに参加して 福島工業高等専門学校 機械工学科 4年 早川 幸恵 「アイデア対決ロボットコンテスト」通称ロボコンは私のあこがれでした。第一回大会をテレビで見てから私も参加したいという思いをいつも持っていました。高専へ進学し、機械工学科を選んだのもこんな希望があったからです。1年、3年と応援として大会に同行しました。しかし、製作に参加したい、自分の手でつくってみたいという思いは、会場に行くたびに増していきました。そして、昨年、ロボコン愛好会が正式に発足したのを機に製作メンバーに参加することになりました。 東北地区大会には、一校につき2チームが参加します。我が校では、確実な打ち出し型と、一発ねらいのアーム型の2種類をつくることに決めていました。私はアーム型のチームに加わることにしました。アーム型は昔から挑戦してみたいと思っていた型だからです。しかし、今回の課題である「テクノカウボーイ」は、ポールに輪を入れるという単純な物であるのに多くの規制や、9つのポールの配置から私たちの狙うVゴール(中央の高いポールとそれを通る直線上にある小さい2つのポールに輪を入れた時点で勝利が決まる)に届くためのアームの長さは7メートルを超えてしまいます。製作半ばにして本体重量10kgの制限の中、アーム重量とそれを支える本体のバランスという大きな壁にぶち当たってしまった。 それに加え、4年生が中心になって活動していたため、夏休み中は、実習などで集まることができず製作を開始したのが9月の中頃からと短い製作期間でした。 大会が迫ってくると、夜遅くまで作業が続くことが多くなりました。私は女子1人ということで早めに帰ることができました。それでも家に着く頃はいつも10時を過ぎていました。他のメンバーは日にちが変わってから家路につくことはたぴたぴあったそうです。また、馬鹿にならない夜食代をうかすため炊飯器を持ち込んで自炊もしました。そんな努力のかいもなく無情にも大会前日まで私の担当である輪が完成しないのです。7メートルのアームは小さなカで大きなモーメントがかかるので、輪の重みでバランスを崩していまいます。そのため輪の一部となるアームを風船にしヘリウムガスで輪の重さをなくすことにしました。しかし、クニャクニャにした風船は思うようになってくれず、一緒に残ってくれたメンバーと先生方に励まされ完成にこきつけたときには2時をまわっていました。そのまま試運転もせず会場へ...。 ロボットの名は一か八か号、何とぴったりのネーミングなんでしょう。 結果は1点も得点することはできませんでした。しかし、応援席ではなく舞台裏に立つことによって全国大会へ出場するような優れたロボットを作るチームは、やはりロボットの性能に自信を持ち、何度も練習できるほど余裕を持って完成させていることに気がつきました。今年は、自信と余裕を持てるようなロボットを作ることを目標に、また参加したいと思います。 |