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第32回 全国学生研修会に参加して

日本大学工学部
機械工学科2年  田崎宏明

 去る、8月24日から26日にわたって全国学生研修会が新潟県の柏崎と佐渡ケ島で行われました。私は大学2年であり、機械工学ついては何も知らないまま多くの大学院生や4年生にまじって参加したのです。
 1日目は、新潟県柏崎刈羽原子力発電所の見学です。柏崎原発は、1号機から7号機まであり、現在1号機から5号機までが稼働中で、6号機と7号機までは建設中でした。私たちが見学したときの発電出力は5基で550万キロワットで、最終的には821万キロワットと福島第2原子力発電所を抜いて全国で最大の原子力発電所になるそうです。今回の見学では、北陸信越支蔀の厚意により特別に原子炉建屋内部まで入ることができ、また、 6号機、7号機の建設現場に立ち会うことができました。
 初めは、サービスホールで原子力発電についてのお話を聞きます。ここでは、小さい子どもにでもわかるように映像や模型、絵を使用して原発の安全性の高さについて説明してました。サービスホールは足早に通り過ぎ、次に原子炉建屋の見学です。原子炉建屋に向かうバスの途中で、検問がまず一つありました。そこから先へは一般の観光客は立ち入りできません。そのような一般観光客がこない建屋の周りでも花が植えられて、きれいに整備されていたのには驚きました。バスを降りた後、2つめの検問があり、ここでIDカードをもらい、飛行機の所持品チェックよりも厳しいチェックを受けました。さらに、歩いて原子炉建屋の入口まで行き、3つめの検問を通過してようやく建屋内部に入ることができるのです。中には、花や観葉植物が何カ所にも置かれていて、原子力発電所の無機物的なイメージがすごくやわらいでいます。特に5号機では、通路には窓も付いていて密閉空間特有の息苦しさはありません。
 気密しているドアを通り原子炉の中心部に向うと、ちょうど原子炉格納容器のふたの上に立つことができました。その下には、原子炉があります。このように、原子炉のすぐそばまで来たために少しは被爆したかなど不安になったりもしましたが出口で被爆量を測定したところ、0ミリシーベルトと全然放射線を受けてないということで安心しました。一通り見学してみると原子力発電所亡は、まず事故は起こらないなと思うほど管理を厳しく行っています。しかし、廃棄物のことについてはあまり触れることはなく、見学では、原発の良いところしか見れないなと感じました。
 この日の夜は、会議、夕食、懇談会へと続き、夜は真面目な話が半分。とりとめのない話が半分で後者の方の話には、腹を抱えて笑わせていただきました。特に関西の人は本当にパワーがあり、強烈な関西弁でその場を仕切りもりあげてくれます。機会学会学生会の活動内容については、関西学生会が「メカライフの世界」展を通じて積極的な活動をしていて他の学生会も見習うところが多くあると思います。
 二日目は佐渡ケ島の観光です。全国からせっかく新潟まで来たのですから、堅い語は抜きに佐渡の金山や尖閣湾を楽しく観光しました。佐渡の金山といえば江戸時代の金山だと思われがちですが、最近になるまでずっと採掘され続けたそうです。
 夜には、また宴会が始まり、海の幸を飽きるほど食べ、様々なお語を聞きました。中でもY教授の若かりし頃のお話には盛り上がり、教授の照れて赤くなった顔は今でも容易に思い浮かばれます。やはり先生方とはお酒をまじえて腹を割った話をしなければおもしろい話は聞けないなと思いました。結局、堅いお語は少なかったけれどもいろいろな経験談を聞くことができ、有意義な時を過ごすことができました。みなさんも機会がありましたら是非、このような研修会に参加して、友好を深めてほしいと思います。最後になりましたが、今回の研修会で周到な準備をしていただいた北陸信越支部のみなさん、本当にありがとうございました。それではまた、次回の全国研修会でお会いしましょう。


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