編集後記 |
TED Newsletter No. 58の編集を終えて |
58号のTED Plazaには,編集担当委員の共通分野であるマイクロ・ナノスケールをテーマとして取り上げ,「マイクロ・ナノスケール熱流体工学の実験/解析的アプローチ」と題して,大宮司氏には解析的側面から,一柳氏には実験的側面からの記事を寄稿頂きました.両氏にはこの場を借りて御礼申し上げます.
微小スケールでは,界面や分子・原子スケールの物理の影響が直接的・間接的に熱物質移動に及ぶため,マクロスケールでは無視できる効果が顕在化し,大きく様相が変化します.現在,その現象解明,あるいは積極的な利用を狙った研究が,日本だけでなく世界中で盛んに行われており,「小さくとも熱い」分野となりつつあります.年次大会や熱工学コンファレンス,他講演会でも関連した発表は多く,ある種のトレンドとなっている一面もあるかと思います.
現時点ではまだ基礎研究の段階にあるものが多く,工学応用上においては,安全性・信頼性など解決すべき問題も多いですが,今回の記事で,テーマの面白さとポテンシャルの高さが読者の皆様に伝わったのではないかと思います.
●第87期広報委員会
委員長: 二宮 尚 (宇都宮大学) 幹 事: 川口 達也 (東京工業大学) 委 員: 元祐 昌廣 (東京理科大学) 菊川 豪太 (東北大学) 横森 剛 (慶應義塾大学) 後藤田 浩 (立命館大学) 高藤 圭一郎 (西日本工業大学) 長山 暁子 (九州工業大学)
著作権:2009 社団法人 日本機械学会 熱工学部門