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●編集後記 今回のTED PLAZAでは,模型実験の専門家である斉藤教授と関本様に寄稿をお願いし, 模型実験(スケールモデリング)の有用性とインパクトについて紹介させていただきました. 非常に多忙の中で期日どおりに執筆いただき,8月の発行に間に合うことができました. 両名のご協力に対し,この場を借りて厚くお礼申し上げます.....さて,とある大先生から「最近は計算機の性能が上がったからか,不必要に面倒な解析をする 研究者が増えてけしからん」との厳しいお言葉をいただいたのが数年前. それ以来,できるだけ数値計算を「封印」し,現象の本質のみを探る実験および解析のみで 研究を行うように努めてきました. この現象の本質を掴む上で,模型実験(スケールモデリング)は一見簡単そうに見えておくが深く, しかもどの分野にも有効に働くため,これこそがまさに「封印」した身の救いでもあります. 近年の大学・研究所を取り巻く環境の一つの特徴として外部資金の獲得がありますが, 仮に外部資金を獲得できず,資金的に非常に厳しい状況下においても,模型実験は 頭さえ使えば世界が広がることを教えてくれる研究者の希望の光でもあります. 今後,編集者の「封印」がいつ解けるのか決めておりませんが,自身で満足できる状態に なるまでしばらく模型実験(スケールモデリング)にお世話になると感じています. 今回の記事により,多くの研究者・技術者の皆様が模型実験の有用性と重要性について 再認識いただき,この分野を一緒に盛り上げていただける方が増えること切に願っています. ニュースレター55号 編集担当 中村祐二(北海道大学)・伊東弘行(北海道大学) ●第86期広報委員会
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