name="IBM:HPB-Input-Mode" content="mode/flm; pagewidth=750; pageheight=2500">熱工学コンファレンス2006開催報告

熱工学コンファレンス2006開催報告 


実行委員会委員長 菱田公一








実行委員会幹事 小川邦康









実行委員会幹事 泰岡顕治

 20061124日、25日の二日間に渡り熱工学コンファレンス2006を慶應義塾大学矢上キャンパスで開催した。参加者総数は470名、講演件数は189件であった。多数の方々にご参加頂いたことに、まずお礼を申し上げたい。

 講演会場となった矢上キャンパスの最寄り駅は日吉駅で、渋谷と横浜中華街とを結ぶ東急東横線のほぼ真ん中にある。日吉駅を降りてすぐ目の前に見える銀杏並木が日吉キャンパスである。初めて日吉キャンパスを訪れた参加者は、いかにも大学のキャンパスらしい光景に「ああ、会場がすぐに見つかってよかった。」と安堵したことでしょう。黄色く色づいた銀杏並木を歩いている間はキャンパスの雰囲気を満喫できたと思いますが、矢上キャンパスへ行くには、日吉キャンパスの左端から出て、民家の間の急な階段を降り、住宅街を数分程度歩かねばなりません。矢上キャンパスは少し離れた隣の岡の上にあるので、多くの参加者は「この先に本当に矢上キャンパスがあるのか?」と心配になったかもしれません。

 徒歩10分という駅からの程良い距離が参加者の到着時間を分散させ、参加受付が非常にスムーズに進んだ。受付で長い行列ができることはなかった。矢上キャンパスへの上り坂を参加者が歩く様子を見て、「テーラー拡散によって密度が分散している」という実行委員もいた。受付での待ち時間が短いという点では上手く行ったが、受付で挨拶を交わす際に、参加者の息が皆上がっていたのには申し訳なかった。日ごろの運動不足を少しでも解消できたのであれば幸いである。

 二日間の講演会は非常にスムーズに進んだ。二日目の早朝に東横線が一時全線不通となった。この一報に「開催時間を遅らせるべきか」の判断を事務局は迫られたが、朝8時には各駅停車のみではあるものの動き始めて、大きな混乱には至らず、予定通りに講演を開始できた。これも座長を始め、講演者の皆様のご協力による。この点でもお礼を申し上げたい。

 講演会参加者の所属内訳を表1にまとめた。大学・高専の研究者が8割弱(その内、半数が学生)ではあるが、一方で、企業研究者も多数参加頂いた。また、講演者の内訳を表2に示した。企業研究者の講演は1割である。企業研究者の講演のほとんどが3つのオーガナイズドセッション(分散エネルギーシステムにおける要素技術とその集積化、クラスレートハイドレート、エレクトロニクス機器・デバイスのサーマルマネージメント)で行われた。これらは、オーガナイザーのご尽力に因るところが大きいと思われるが、この数字は、分野によっては企業研究者は講演を聴講するだけでなく、自ら講演し、活発な交流が行われていることを示していると言えよう。






 懇親会の席で、岡崎健熱工学部門長から「企業からの参加者を増加させたい」とお話があった。他の部門に比べて、この割合は低いかもしれないが、本会議では発表はしないで参加された企業の方々も多かったのではないかと感じている。いずれにせよ、両者の交流はより促進されるべきであろう。また、関連学協会との連携については2006年の場合、熱物性シンポジウムが107日〜9日に、熱工学コンファレンスが1124日、25日に、燃焼シンポジウムが126日〜8日に開催され、この時期に集中している。今後は関連学協会との連絡を密に取り、参加者にとって有意義なものなるような仕組みを考える時期にきているのではないかと思われる。

懇親会には200名程が参加頂き、大盛況であった。実行員の長坂委員が綿密な打ち合わせを行い、質、量共に十分な料理を確保し、横浜をイメージした飲茶のコーナーも設置し、最後まで料理がなくなることはなく、参加者の皆さんには十分に楽しんで頂けたと思う。また、最後に“どら焼き”(写真参照)のお土産も用意させて頂いた。

以上、勝手なことを色々と申し上げたが、熱工学コンファレンスを無事に終え、ホッとしながら、データを眺めて思った雑感である。今後の参考になれば幸いである。

矢上キャンパスに熱工学に関係する慶大の全研究室があるが、なかなか矢上キャンパスにお越し頂く機会がない。ほとんどの参加者が初めて矢上キャンパスを訪れたとお聞きした。これが機会となって、少しでも慶應にお越し頂く機会が増え、交流が盛んになればと願っている。

 末尾で恐縮だが、本コンファレンスの成功は多数の方々のご尽力によっている。オーガナイザーの先生方には企画からプログラム編成、座長に至るまでお引き受け頂いた。日本機械学会の小泉様、事務局の相沢様、実行委員の先生方、アルバイト学生諸君のご尽力に心よりお礼申し上げる。

 2006121


写真1 懇親会での菱田公一実行委員長の挨拶


写真2 懇親会での長島昭元会長のお話


写真3 懇親会での岡崎健熱工学部門長のお話



写真4 懇親会での笠木伸英会長のお話


写真5 懇親会での吉田英生熱工学コンファレンス2007実行委員長のお話


写真6 懇親会の様子


写真7 実行委員会からのお土産(どら焼き)


写真8 実行委員会がテーブルに用意したどら焼き




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表1 熱工学コンファレンス2006 参加者の所属内訳



表2 熱工学コンファレンス2006 講演者の所属内訳