部門関連行事報告

第26回日本熱物性シンポジウム報告


馬場哲也(産業技術総合研究所)


平成17年11月9日(水)から11日(金)の3日間、産業技術総合研究所つくばセンターにおいて第26回日本熱物性シンポジウムが開催されました。 熱物性シンポジウムは3年に1回関東地区で開催することが慣例になっており、1987年の第8回およびその9年後の1996年の第17回はつくばで開催されました。 従って第17回の9年後の第26回日本熱物性シンポジウムはつくばで開催する可能性が高いと考え、3年前に東京大学で開催された第23回日本熱物性シンポジウムにおいて今回のシンポジウムをサポートする主要メンバーに受付を経験してもらいました。第22回シンポジウム(仙台)と第24回シンポジウム(岡山)の実行委員会からはシンポジウムの準備と開催のための貴重な情報を教えて頂きました。 また昨年度長野において開催された第26回熱物性シンポジウムの実行委員会の一員として私を加えて頂き、シンポジウム準備の流れを把握することができました。 長野シンポジウムの幹事を担当された信州大学の姫野先生にはつくばにおいで頂き、シンポジウムの開催に関する最新の経験を伝えて頂きました。



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幸いシンポジウムの会期中は秋晴れに恵まれ、つくばエクスプレス(TX)により秋葉原とつくばセンターが45分で結ばれたこともあり、およそ360名もの方々に参加して頂きました。シンポジウムの講演数は172件に達し、懇親会には約150名の方に御参加いただき、これまででも最も盛況な熱物性シンポジウムの一つとなりました。表1にセッション毎の講演件数を示します。

またシンポジウム前日に開催したワークショップ「レーザフラッシュ法の最新技術」にも60名以上の方に御出席頂きました。

企業・団体からシンポジウム参加者への技術情報の発信及び交流の場として、機器展示・パネル展示及び企業セッションでのプレゼンテーションを企画致しました。本シンポジウムにおいては、機器展示13件、パネル展示11件の計24の企業・団体(参加企業・団体の内訳は、民間企業等18件、公的試験研究機関5件、大学1件)より展示発表を頂きました。シンポジウム期間を通じた情報交流がスムーズに行われるよう、機器展示については、メイン会場となる大講堂前のホワイエに会場を設営し、パネル展示についても、休憩(ドリンク)・インターネットコーナーと同室内での展示を行いました。機器展示では、製品展示に加え、データベースやソフトウェアのデモンストレーションなども行われ、シンポジウム参加者にとっても興味深いものが多かったと思います。

企業セッションでは、機器・パネル出展のうち、8件のプレゼンテーションが行われました。企業セッションでは、会社紹介や製品紹介を含め、広範な技術情報の報告が行われましたが、聴講者からは、技術的内容を含め、活発な質疑応答が行われていました。

つくばまでおいで頂き、シンポジウムに御参加頂きました皆様に篤く感謝いたしますとともに、2006年10月に京都で開催される第27回日本熱物性シンポジウムが盛況でありますことを祈念して本報告を終えさせて頂きます。

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