つながるサイバー工場研究分科会:CPPS (Cyber Physical Production System)(P-SCD397)
本研究分科会の活動報告書は、以下からダウンロードいただけます。
CPPS研究分科会活動報告書 ver. 1.0 (12.2MB)
設立に当たって
海外でのIndustrie4.0や国内での製造IoTの動きを受けて、サイバー工場に関する意識や期待も高まってきています。一方、期待と共に、サイバー工場とは何か、一体、どのような技術で実現するのか、また、製造工場はどうなっていくのかという不安や疑問の声も聞くようになってきました。2015年度に始まった「つながる工場研究分科会」は、2015年6月に発足したインダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ(IVI)として発展していますが、一方、サイバー工場に関する技術的な探求についてはこれらからです。そのため、サイバー工場を技術の視点で追求するために、2016年6月に「つながるサイバー工場研究分科会」を設立いたしました。産学官のメンバーに参加いただく学会の活動として、今後のものづくりのビジョンを議論して参りますので、多くの皆様のご協力、ご支援を心よりお願いしたく存じます。
設立の趣旨
生産システム分野におけるサイバー・フィジカル・システムについて、現状技術、最新技術を調査しつつ、将来のあり方について整理、明確化する。
具体的にはCPPSとは何か、そのコンセプトと位置づけを明確にするとともに、それを支える要素技術を明らかにしたうえで、今後の要素技術の展開や製造業の展開を視野に入れて、CPPSの将来像を差し示す。
I4.0、IIC等を推進する欧米とは異なる日本のものづくりの本質的な強さを意識し、その強化につなげるための技術ビジョンとを提起し、あるべき姿、ロードマップ等を明らかにする。
これまでの経緯を踏まえた位置づけ
「日本機械学会では、2015年度につながる工場研究分科会を設置し、Industry4.0やIndustrial Internet Consortiumの動きに対応して、日本の立ち位置を明確にすべく意見交換会を行いました。さらにその活動の発展形として、IVI(Industrial Value-chain Initiative)が設立されて、日本における新たなものづくりの形の醸成を進めています。一方、IVIの活動は生産モデルづくりや実証実験の実施が中心になりつつあり、技術ビジョンや固有技術の将来像等についての技術的議論は付帯的な位置づけとなっています。モデルづくりや実証は重要な活動ですが、それとともに将来的に当該領域の技術ビジョンを打ち出していくことが必要と考え、本研究分科会の設置に至りました。
主査:日比野 浩典(東京理科大学)
幹事:中村 昌弘(レクサー・リサーチ)
則竹 茂年(豊田中央研究所)
顧問:西岡 靖之(IVI理事長,法政大学)
終了したイベント
公開セミナー
主 催:一般社団法人日本能率協会
共 催:一般社団法人日本機械学会 生産システム部門
開催日:2016年7月20日(水)11:00-16:20
会 場:東京ビッグサイト 東3ホール内,生産と設備TOKYO2016
生産システム見える化展【つながる工場】ものづくりのプラットフォーム特設会場
http://www.jma.or.jp/seisan/outline/product.html
概要
製造業におけるCPPS(サイバーフィジカルプロダクションシステム)の適用が期待されています.CPPSとは何か,そのコンセプトと位置づけを明確化するための研究分科会が発足しています.研究分科会の概要,現状のCPPS技術動向,および可能性を示します.
講演内容
11:00~11:50「サイバーフィジカルプロダクションシステムCPPS研究分科会の紹介」
東京理科大学 理工学部 経営工学科
准教授 日比野浩典(日本機械学会 生産システム部門 部門長)
CPPS研究分科会の目的・概要および現状のCPPS 技術動向を示します.
12:30~13:20「サイバーフィジカルプロダクションシステムの事例紹介と今後の展開」
(株)日立製作所 研究開発グループ生産イノベーションセンタ
主管研究長 野中洋一(日本機械学会 生産システム部門 副部門長)
生産実績を自動統計処理したパラメータを用いて生産シミュレータを定期的に実行し生産状況の予測と管理を行うシステムの紹介と今後の展開について示します.
14:00~14:50「シミュレーション統合生産SIM」
(株)レクサー・リサーチ
代表取締役 中村昌弘(日本機械学会 生産システム部門 つながるサイバー工場 幹事)
IoT時代においては,生産設備の自動化,スマート化等に留まらず,生産システム全体の視点で「モノづくりのあるべき姿」を指向してどのように構成するかが肝要です.本講演では,生産領域の上流から量産に至るまでの業務が戦略的な視点において繋がるエンジニアリングや,最適化技術を生産システムに組み込んだ考え方である「シミュレーション統合生産」を紹介します.変化するものづくりの世界において,生産システムがどうあるべきかを考えます.
15:30~16:20「工作機械のシミュレーションの現状と今後の可能性」
名城大学 理工学部 機械工学科
准教授 成田浩久(日本機械学会 生産システム部門 幹事)
工作機械・加工プロセスに関連するシミュレーション技術を紹介し,今後の発展可能性について示します.
第一回委員会
日時:2016年6月24日(木)14:00-17:00
場所:日本機械学会会議室
第一部
「つながるサイバー工場研究分科会」の活動趣旨説明・今後の活動内容説明
講師:日比野 浩典(東京理科大学)
概要:本研究分科会を始めるにあたり、本活動の背景とともに、その趣旨と目的を日比野浩典主査(東京理科大学)より説明いたしました。また、参加メンバーそれぞれの期待をお話いただき、今後の活動の方向性を議論しました。
講演資料:つながるサイバー工場研究分科会:CPPS 活動内容説明
第二部
「H28年度ものづくり白書概要、IoT関連動向」
講師:経済産業省製造産業局 参事官補佐 長谷川 洋 氏
概要:まず、第一回委員会の講演は、平成28年度のものづくり白書概要を、経済産業省製造産業局長谷川洋参事官補佐にお話いただきました。ここでは、ものづくり白書の概要紹介と共に、“つながる”上での問題についての議論、また、政策的課題と対応についての議論など、幅広い議論を行いました。
講演資料:2016年版ものづくり白書「概要」 ~第四次産業革命への対応~
第二回委員会
日時:2016年8月26日(金)14:00-17:00
場所:日本機械学会会議室
概要:第一回委員会での本委員会としての活動方針を受けて、各委員からの提案を頂きました。尚、本委員会の背景、目的、活動方針は以下の通りとしております。
【背景】
- 製造業におけるCPS(CPPS)の議論を進めていく中で、日本がその強みを活かして将来的にものづくり で戦っていくためには、Industry 4.0, IIC 等に対する技術ビジョン、ものづくり戦略を打ち出していかなければならない。
- IoT、AI、Robotics などの要素技術が進展する中、CPPSとは何か、どのような方向で技術探求を進めていくべきか求められており、その指針を打ち出す必要がある。
- CPPSの適用が期待され、拡大が叫ばれる中、CPPSの可能性や将来ビジョンについては、技術的な方 向性や展開指針が明確に打ち出されていないのが現状である。
【本研究分科会の目的】
- CPPSとは何か、そのコンセプトと位置づけを明確にするとともに、それを支える要素技術を明らかにする。
- Industry4.0、IIC等を推進する欧v/とは異なるG/本のものづくりの本質的な強さを意識し、今後の要素技術 の展開、また、製造業の展開を視野に入れ、CPPSのリファレンスモデルを提示する。
【活動指針(戦略)】
- 本分科会は技術の視点で調査と探究を行い、CPPSの展開に向けての技術ビジョン提示を担う。
- 活動は技術調査、ビジョン策定を中心として、個別テーマ毎に専門家による講演と、参加メンバーのディスカッションによるビジョン策定を積み上げ、最終報告書へ盛り込んでいく。
- 参加メンバーは基本的に本領域に知見を持つ専門家で構成される少人数制とし、講演と連携する ディスカッションで円卓会議を実施する。
各委員からの提案を取りまとめたうえで、各提案の個別説明を頂き、今後の具体的な進め方について説明いたしました。
特に、メンバー間でものづくりの将来像を共有するステップから入り、CPPSとして実現すべきシーンの策定、さらには具体的な技術課題を整理し、抽出していくことといたしました。
また、各委員からの提案を更に充実したものを踏まえて、次回以降、議論していくことといたしました。
第三回委員会
日時:2016年10月21日(金)14:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館(神楽坂)
第一部
講演「IoT関連の動向」
講師:株式会社日立製作所 野中洋一 氏
概要:第三回委員会での議論に先立ち、日立製作所の野中洋一氏に、ここ最近のIoTの動きを様々な観点に立ってご講演をいただきました。ここでは、本委員会での今後の活動に関わる、様々な動きを共有する共に、“つながるサイバー工場”における可能性や問題についての議論など、幅広い対話を行いました。
第二部
概要:第二回委員会での具体的な活動方針を受けて、各委員から新たな提案を頂きました。各委員から個別にそのご提案内容を紹介いただく共に、その位置づけを整理いたしました。
<基本的なアプローチ>
- 2040年でのものづくりを取り巻く世界を想定しながら、ものづくりの姿をバックキャストする。
<ヒント>
- 30年前のことを考えると、2040年といっても、ものづくりの姿は根本的に変わっていないのではないか?
- 例えば、30年前も今でも、自動車は自動車で、何ら変わっていない。
- 一方、それを構成する技術や、それを生産するための方法、また、それらの競争力の有様は変わっている。
- それらは、その時代の情勢や環境に対応して変遷していく。
<議論>
- 何が変わるのかを仮定しながら、様々なケースを想定し、ものづくりのあるべき姿をビジョンとして打ち出したい。
本提案をベースに、次回以降はグループに分かれたディスカッションへと展開していくことといたしました。
第四回委員会
日時:2016年12月16日(金)14:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館(神楽坂)
概要:第三回委員会までの提案と議論を受けて、本委員会からグループディスカッションの形態で議論を進めました。
以降の基本的なアプローチは以下の通りとしております。
<具体的なアプローチ>
- 2040年でのものづくりを取り巻く世界を想定したものづくりの姿から「バックキャスト」することで、いくつかの設定された技術ドメインから発展させていくべきロードマップを描く。
- 現状(As-Is)からの演繹ではなく、在りたい姿(Will-Be)を仮説として置き、これに対して、現状からそこへと至る道筋と、その道筋における解決すべき課題を明らかにする。
- 仮説としての在りたい姿に対して「梯子」をかけてみることで、梯子の欠けているステップを抉り出す。
- 我々メンバーの強みとしては、現場にt/脚する知驤/をその梯&/に積み上げてみることで、演繹的アプローチの限界を明らかにするこことも、大いに意義がある。
- メンバーの専門性に応じてWG化し、それぞれのアプローチと、それらの統合収斂により、アウトカムに導く。
- WGとして、
SC(サプライチェイン)
SM(スマートマシン)
HC(ヒューマンセントリック)
の三つのグループを設置し、個別活動を推進。
この方針に従い、3つのグループに分かれて、それぞれの領域におけるアプローチを議論いただきました。
第五回委員会
日時:2017年1月13日(金)13:00-17:00
場所:日本機械学会会議室
概要:第四回委員会では、新たに3つのワーキンググループを設置いたしました。今回の委員会では、メンバーが各グループに分かれて、それぞれのテーマに関する議論を進めました。
委員会修了後は毎回、メンバー同士で深い議論を積み重ねております。
第六回委員会
日時:2017年2月20日(月)14:00-17:00
場所:東京理科大学・野田キャンパス
概要:ここまで、3つのワーキンググループを設置して議論を続けた各テーマに関して、本研究分科会の中間報告を行うために各グループの議論を共有するとともに、研究分科会としての全体取りまとめを進める活動を行いました。
日本機械学会生産システム年次大会での中間発表
日時:2017年3月16日(木)14:00-17:00
場所:埼玉大学
概要:本研究分科会において議論を続けたビジョン策定に関して、日本機械学会生産システム部門において中間報告を行いました。埼玉大学大ホールにおいて、多くの参加者を頂き、本研究分科会のここまでの活動をご報告いただきました。
終了後は多くの関係者にご質問を頂くなど、強い興味を頂戴しました。また、日刊工業新聞にも本発表を記事として取り上げていただきました。
以下、日刊工業新聞(2017/3/22付)へ掲載いただきましたので、記事の要約をご紹介いたします。
『日本機械学会は仮想化工場や機械設備の共有等、製造業にまつわる技術の展望を日本版のIoT構想として発表した。同学会生産システム部門は独ハノーファで開催された大規模展示会「CeBIT」に参加し、コンピュータ上で工場内のモノの流れ等を高度に再現する「サイバー・フィジカル・システム(CPS)」の到来を想定してとりまとめた。日本発のCPS構想を発展させ、今後人間にも焦点を当てたIoT技術が発信されることも期待されている。』
尚、本中間発表は、本サイト「ダウンロード」にてご参照いただけます。皆様のご意見等を頂戴できれば幸いです。
CeBIT IoT Expert Forum での発表
日時:2017年3月21日(月)17:00-17:30
場所:ハノーファメッセ(ハノーファ市、ドイツ)
概要:ハノーファで開催されたCeBITにおいて、日独の国際フォーラムとして「IoT Expert Forum」が企画され、本研究分科会はこのパネリストとして招かれました。日比野主査、中村幹事が代表として参加し、本研究分科会の中間報告を発信いたしました。
会場はCeBITのホール12に設置されました特設ブースで行われ、日独の多くの政府関係者、研究技術者に参加いただきました。
また、IoT Expert Forum は日独の有識者のパネルセッションとして実施され、本研究分科会の発表はアカテックのカガーマン教授とのパネルセッションとなりました。
日比野主査、中村幹事の発表はドイツ側の問題意識とも呼応していたようで、司会進行役やアカテックのカガーマン教授からも、我々の提案へ賛同いただくご意見をいただけました。
第七回委員会
日時:2017年4月21日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:第七回委員会では、三月に行った中間報告、また、CeBITにおけるIoT Expert Forumでの発表報告を行いました。また、これらの中間報告を終えたのち、今年度の活動についての議論を進めました。特に、最終報告に向けて、各グループでの活動をどのように最終報告として盛り込んでいくかの議論を行いました。
また、日立製作所の野中様より、サイバーフィジカルシステムに関する国際標準の策定動向の報告を受け、今後の本研究委員会での活動の参考といたしました。
第八回委員会
日時:2017年6月10日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:第八回委員会では、これまでの議論に引き続き、各グループでの活動をどのように最終報告として盛り込んでいくかの議論を行いました。
「生産システム見える化展」(日本能率協会主催)で発表
日時:2017年7月21日(金)15:00-16:00
場所:東京ビッグサイト
テーマ名:つながるサイバー工場CPPS研究分科会
~ IoT, AI, シミュレーションがもたらす2040年のものづくり像 ~
発表者:
- 東京理科大学 日比野浩典 (主査)
- (株)豊田中央研究所 則竹茂年 (幹事)
- (株)レクサー・リサーチ 中村昌弘(幹事)
概要:昨年に引き続き、生産システム見える化展で本研究分科会の中間成果を発表いたしました。製造業におけるCPPS(サイバーフィジカルプロダクションシステム)の適用が期待されています。CPPSとは何か、そのコンセプトと位置づけを明確化するための本研究分科会の活動をご紹介いたしました。研究分科会の概要、現状のCPPS技術動向、および可能性をご説明いたしました。
第九回委員会
日時:2017年8月23日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:第9回委員会では、各グループでの議論をより深め、サプライチェーン、スマートマシン、ヒューマンセントリック、それぞれの視点でCPPSのありたい姿とそれに対する技術的アプローチの議論を行いました。
第十回委員会
日時:2017年10月25日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:前回にひきつづき、第10回委員会でも各グループでの議論をより深め、サプライチェーン、スマートマシン、ヒューマンセントリック、それぞれの視点でCPPSのありたい姿とそれに対する技術的アプローチの議論を行いました。
各WG活動での議論の方向性をWG間で共有することにより、それぞれの視点での活動の幅を広げるとともに、それぞれのWGの位置づけを明確にする活動を進めました。
第十一回委員会
日時:2017年12月XX日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:今回の委員会では、これまでのWG単位での活動を熟成させるとともに、各WGでの活動を意識しながら、中間報告へ向けての委員会全体としての方向性の検討を行いました。
特に、各WGで2040年のものづくりビジョンを共有することが重要であるため、いくつかのものづくりの形態を設定することを通じて本委員会での議論を進めるうえでの方向性を意識できるようにいたしました。
第十二回委員会
日時:2018年1月31日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:これまでの活動を中間発表として取りまとめるための議論を行いました。各WGベースでのより具体的な報告策定内容の共有、また、各委員からの意見集約を行い、中間報告へ向けての議論を行いました。
ドイツBW州訪問団との製造デジタル化に関するシンポジウム開催
日時:2018年3月1日(金)9:00-12:00
場所:パレスホテル東京・19階第2会議室
概要:ドイツ・バーデンビュルッテンブルグ州より経済大臣をリーダとした訪問団が来日されました。その訪問団のメンバーのうち、デジタライゼーション・グループのメンバーと本研究分科会とのメンバーでシンポジウムを実施しました。
参加メンバー
ドイツ側
- Dr. Kai Schmidt-Eisenlohr, CEO of Burden Wuerttemberg International
- Mr. Joachim Seidelmann, Fraunhofer IPA
- Mr. Gennadi Schermann, CyberForum
- Mr. Oliver Winzenried, CEO Wibu Systems
- Mr. Gerhard Manz from Baden-Wuerttemberg Connected
- Prof. Dr. Ulrich Zeitel, managing director Forum institute fur Management
- Mr. Rainer Lindenau, Managing Partner, mm1 Consulting and Management PartG
- Mrs. Beate Ando, BW-international
- Mrs. Kazuko Kurahara, interpreter
CPPS研究分科会側
- 日比野浩典(主査)
- 古賀康隆(S/Cリーダ)
- 槇原 正(S/Mリーダ)
- 杉浦純一H/Cリーダ)
- 堤 大輔(S/M)
- 砂口洋毅(H/C)
- 中村昌弘(幹事)
<本シンポジウム開催に至った背景>
今回、ドイツBW州はデジタル化、モビリティに関して日本の主要組織との連携を図ろうと、Dr. Nicole Hoffmeister-Kraut経済大臣を団長とする訪問団を結成して来日されましたたが、ここで特にデジタル化に関する将来ビジョンを議論するためのグループ有志を訪問団メンバーから作り、日本で先進的なビジョン策定活動を進めている組織と対話を望まれて、本研究分科会とのシンポジウム開催を打診されました。本研究分科会としても本分科会の成果発信として国内のみならず、海外へも視野に入れており、本シンポジウムを開催することとしました。尚、海外発信は昨年のCeBIT2017でのITエキスパートフォーラムに引き続く2回目になります。
<シンポジウム内容>
各参加メンバーの自己紹介ののち、以下のプログラムで双方の活動内容を紹介しました。
1. Welcome and introduction of the participants (Dr. Kai Schmidt-Eisenlohr)
2. Introduction of JSME(日比野先生)
3. Short presentations of delegation members
3.1 Fraunhofer, Mr. Seidelmann: platform activities of FhG
3.2 Wibu-Systems, security in Industrie 4.0
3.3 Bw-con, legal aspects of Industrie 4.0
3.4 CyberForum,
4. CPPS vision in 2040 from JSME(日比野先生)
4.1 Smart machine WG(槇原さん)
4.2 Supply chain WG(古賀さん)
4.3 Human centric WG(杉浦さん)
5. Discussion
<総括>
2時間半という短い時間でしたが、日独の専門家それぞれがデジタル化に関する知見やそれぞれの国での現状に関して意見交換を行なうことができました。ドイツ側ではインダストリー4.0をけん引するフラウンフォーファー研究所IPAの最先端プラットフォームの情報をはじめ、ARENA2016の活動内容、最先端のセキュリティ技術、また、新しい領域であるデジタル化における法律的な見解、さらにはスタートアップの動きなど、日本とは異なるアプローチを紹介いただきました。日本側はCPPS研究分科会の位置づけと各WGのアプローチをそれぞれのWGリーダに紹介いただいた。このような対話を通じて、ドイツ側の動きや考え方を理解するとともに、日本側の活動の先進性も理解いただくことができ、有意義な情報交換となりました。今後もドイツ側と何らかの接点を維持することを約束して本シンポジウムを終えました。
国外に対する情報発信は2回目となったが、このような活動を通じて我々の活動を広く発信していくことで本研究分科会の社会貢献を実現していくことにつながると考えています。
第十三回委員会
日時:2018年3月2日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
概要:本年度の成果としての中間発表へ向けての最終調整のための議論を行いました。
3月14日に行われる日本機械学会生産システム部門発表会において、本中間報告を発表することといたしました。
日本機械学会部門講演会での中間成果報告
日時:2018年3月14日(金)14:00-15:00
場所:明治大学・駿河台キャンパス
概要:本研究分科会において議論を続けたビジョン策定に関して、日本機械学会生産システム部門において中間報告を行いました。中央大学大ホールにおいて、多くの参加者を頂き、本研究分科会のここまでの活動をご報告いただきました。
終了後は多くの関係者にご質問を頂くなど、強い興味を頂戴しました。また、日刊工業新聞にも本発表を記事として取り上げていただきました。
以下、日刊工業新聞へ掲載いただきました記事の要約をご紹介いたします。
日刊工業新聞 2018年3月14日朝刊2面 記事要約
「2040年のIoT」を明示
日本機械学会の「つながるサイバー工場CPPS研究分科会」は2040年の製造業で求められる姿や機能を明確化して、製造業が向かうべき方向性を示し、現場とITが高度に融合するCPPSの検証を進めている。
(具体的な内容は新聞記事をご参照ください)
第十四回委員会
日時:2018年5月18日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
第十五回委員会
日時:2018年7月5日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
第十六回委員会
日時:2018年9月21日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
第十七回委員会
日時:2018年11月22日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
第十八回委員会
日時:2019年1月11日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
第十八回委員会
日時:2019年3月1日(金)13:00-17:00
場所:東京理科大学・森戸記念館
日本機械学会生産システム部門2019年次大会での成果報告
日時:2019年3月12日(火)
場所:青山学院大学
今後の活動予定
- 本研究分科会に引き続く分科会を設定予定です。
ダウンロード
- つながるサイバー工場CPPS研究分科会・活動報告書(2019/5/31)
→ CPPS研究分科会活動報告書 ver. 1.0 (12.2MB)
プレスリリース
アウトプット
最終報告書(ビジョン提言):2019年5月
報告書の内容については、学会誌、部門Webサイト、部門講演会などで発表します。