【行事レポート】国際会議 iDECON/MS2023

No.23-208 JSME iDECON/MS2023 (International Conference on Design and Concurrent Engineering & Manufacturing Systems Conference 2023)

慶應義塾大学およびHybrid Conference (2023年9月1日~2日開催)

日本機械学会D&SとMSD主催による国際会議,International Conference on Design and Concurrent Engineering & Manufacturing Systems Conference 2023 が 2023 年 9 月 1 日~2日にHybrid Conferenceとして慶應義塾大学日吉キャンパスにて開催された.この会議は, CAD/CAM/CAE,信頼性,人間工学,サステイナビリティ,ラピッドプロトタイピング,リーン生産,サプライチェーンマネージメント等の,設計およびコンカレントエンジニアリングに関わる幅広い分野を対象とした国際会議である.マレーシアの国内会議から出発した会議であるが,2015年からは日馬交互開催となり、毎年開催される日本機械学会が主催あるいは共催する国際会議として定着している.

2015年の国内初開催の徳島に続き,2016年ランカウイ島,2017 年大阪,2018 年クチン,2019年仙台の後、2020年, 2021年はコロナ渦の影響を受けオンライン開催となったが、2022年は状況を鑑みて開催を見送ることとなった.そして2023年は4年ぶりの対面開催とすることが出来た.なお、参加者からの要望に答えて、ハイブリッド開催として実施している.

会議全体として 47 件のフルペーパーが採択された.日本からの参加者が中心となるが,マレーシア,タイ,インドネシア, イギリス等からはオンラインに加えて対面参加があり,各セッションでは活発な議論が交わされていた.

基調講演では現在でも幅広くご活躍されている福田収一先生をお招きし,“Simple Engineering for the Next Generation”と題し,次世代の技術革新に向けたSimple Engineeringの提案が示された.同じく基調講演に慶應義塾大学の小木哲朗教授をお招きし“Shared Virtual World and Avatar Psychology”と題する講演では,様々な分野で普及が進んでいるバーチャルの世界において活用されるアバターに関する心理学的な局面が示された.またUniversiti Teknikal Malaysia MelakaからMohd Rizal bin Salleh教授をお招きし、“Driving Higher Education Institution towards Sustainability: UTeM’s Perspectives”と題し、マレーシアの視点からの高等教育に対する取り組みの方向性が示された.

一般講演では,Lean Manufacturing, Human Interface & Usability, Machining Systems, Mechatronics Systems, Automation & Intelligent Systems, Sustainable Design & Manufacturing, Manufacturing Systems, Kansei/Emotional Design, CAD/CAM/CAE, AI/IoT Application等のセッションが設定され,様々な研究発表が行われた.

次回iDECON2024は開催地をマレーシアに戻し、 2024年9月2日〜3日の日程でマラッカでの開催を予定しております.日本機械学会協賛の国際会議となりますので、部門会員各位の奮ってのご参加をお願いいたします.

iDECON/MS2023のHP

伊藤 照明(岡山県立大学)