【行事レポート】日本機械学会 2023年度 年次大会
No.23-1 日本機械学会 2023年度 年次大会報告(生産システム部門関連)
2023年9月3日~6日に,東京都立大学南大沢キャンパスにおいて,日本機械学会 2023年度年次大会が開催されました.また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止されていた3部門合同同好会が4年ぶりに開催されました.
部門単独のオーガナイズドセッションを2つ,他部門との合同企画や特別行事などを4つ企画しました。
部門単独のセッションでは以下の17件の講演が行われました.
生産システムの新展開(基礎・理論) 5件
口頭発表 2件
- 受注設計生産における生産管理の高度化に関する研究(混合整数計画問題に基づく小日程計画の定式化)
- インテグレーションニューラルネットワーク近似器の線形近似器部と非線形近似器部の分担率の適正化効果に関する考察
ポスター発表 3件
- 納期に関する多目的評価を考慮したジョブショップスケジューリングルールの学習
- 作業者を考慮したジョブショップスケジューリング(ニューラルネットワークを用いた優先規則の学習)
- 電磁場誘起振動を用いた燃料電池膜電極接合体における微小金属異物検出システムの開発 -検出メカニズムの実験的検討-
生産システムの新展開(応用・実践) 12件
口頭発表 9件
- 製造業のレジリエンシを高めるコンポーザブル生産計画システム技術
- フレキシブル生産にむけたシミュレーションベース生産計画方式の研究
- STL形式のCADモデルを入力情報とした加工領域およびその加工方法の自動決定
- 材料押出法によるロボットハンドの一体製作に向けた柔軟構造設計法の研究
- 月面での3Dプリント用にワイヤーロープ駆動の再構成可能なトポロジーシステム
- 金属Additive Manufacturingを前提とした設計技術に関する試作評価を通じた基礎的検討(熱交換器を題材としたDfAMトライアル)
- 部品の用途変換を考慮した循環型サプライチェーン運用モデルの提案
- 表面実装機における部品配置の最適化技術の開発
- 電気設備施工におけるケーブルルート最適化の研究
ポスター発表 3件
- 金型調整作業の打音における高度技能の解析
- 電磁場誘起振動を用いた燃料電池膜電極接合体における微小金属異物検出システムの開発 -機械学習に基づく自動検出システム-
- LMDによる超硬合金形成におけるレーザ照射条件が与えるき裂発生への影響
合同企画や特別行事などは以下の4セッションでした.
- 人・社会の不確かさ・複雑さを含めた拡張デジタルツインの構築を目指して(特別行事企画)
- 交通・物流機械の自動運転(特別行事企画)
- 工作機械技術の最前線(部門横断セッション)
- 日本の産業界におけるAMの普及推進に向けて(一般開放行事)
今回は発表件数も多く集まり活発な議論がなされました.ポスターセッションでも6件の発表があり,大変な盛況ぶりでした.
4年ぶりに開催された設計工学・システム部門と生産加工・工作機械部門との3部門合同同好会には,26名(うち,生産システム部門からは9名)の参加がありました.久しぶりのカジュアルな交流の機会が得られ,参加者には多くの笑顔が見られました.
最後になりましたが,講演者ならびに参加者,セッションオーガナイザ,実行委員,関係各位に感謝申し上げます.次回の年次大会も引き続きご協力をよろしくお願いいたします.
大泉 和也 (東京電機大学)