生産システム部門 設立経緯

FA部門は1980年代に製造工場が急速に進展するメカトロニクス技術,情報技術を用いて自動化を行うFA化の推進を製造システムという範囲で技術的視点から積極的に捉え,FA化によって日本の製造部門の世界的な地位を確固たるものにすべく1988年に設立されました.

以来,各種研究会,講演会,見学会活動等の諸活動を通じて,産学が一体となり,日本の製造部門が自動化の面で世界をリードし,製造業の競争力強化にFA化という視点から大きく貢献してまいりました.しかしながら,1990年代後半から,これまでのFA化という“ものづくり”の視点が,生産準備リードタイムの短縮,グローバル生産の急速な進展,サプライチェーン強化による製造コスト低減・納期短縮,逆生産・ゼロエミッション等による地球環境へ対応など,従来FA化の対象としてきた工場の枠から拡大・多様化してきております.FA部門の活動は時代の流れを先取りすべく,これらの拡大・多様化する状況に積極的に対応してきており,この結果,FA部門という部門名称が実態にそぐわなくなりつつある状況が発生しております.

さらに,21世紀に求められる“ものづくり”について考えてみますと,FAに起因する自動化というキーワードだけでなく,人間尊重,生産文化の考慮,システム設計論など,従来とは異なった視点からの“ものづくり”への技術的なアプローチが求められる側面も強く要求されております.そこで,21世紀における日本の産業界が“ものづくり”の強い競争力を維持していくために,産学一体となって,“ものづくりのシステム”を技術的な側面から積極的に支援していく場として,FA部門を生産システム部門として名称変更し,今まで以上に“ものづくり”のシステム全体に亘って産業界に貢献したいと考えております.

会員諸氏におかれましては,なにとぞ上記趣旨をご理解いただき,生産システム部門の活動にいっそうのご支援ご鞭撻をたまわりますようよろしくお願い申し上げます.

部門登録キーワード

オートメーション,コンピュータ,ネットワーク,データベース,ロジステックス,スケジューリング,シミュレーション,ロボテックス,システムモデル,システム評価,生産計画,生産設計,生産管理,工程設計,製品モデル,データ交換,FA,FMS,FMC,CIM,CAD/CAM/CAE/CAT,AI,DNC,PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ),AGV,セルコントローラ,自動倉庫,自動化工場,サプライチェーンマネジメント,バーチャルファクトリー,エルゴノミクス,生産文化,インバースマニュファクチャリング,ものづくり技術・技能の伝承,ゼロエミッション,自律分散,コンカレントエンジニアリング,サプライチェーンマネジメント,変種変量対応生産システム,人間尊重型生産システム