第11期関東支部長挨拶

第11期関東支部長 東京都立大学  鈴木 浩平  


鈴木 浩平 支部長
 本年3月に関東支部の創立10周年の各種記念行事を企画し成功裡に実行された第10期支部運営会(早山徹支部長)の後任となった第11期支部運営会を代表して御挨拶申上げます。日本機械学会が会員の減少傾向の続く中で新しい展開を求められている状況があり、支部役員、各ブロック長始めブロック運営委員および商議員の皆様の御協力を得て、この1年間支部活動の発展のため努力する所存ですので宜しくご支援をお願い致します。
 関東支部は昨年度で10年間の、いわば揺らん期を終え、次の時代に向け、新しい展開を要請されていると思います。支部ニュースレター「メカトップ関東」第15号の歴代支部長座談会の中でも、支部長経験者からも具体的に支部活動の展望が述べられていました。その中で特に強調されていたことは、専門家集団としてのインセンティブ(動機)が与えられる本部や各部門の活動に対し、支部活動はそれとは異なるインセンティブ、すなわち、各ブロックを核とする「草の根活動」的なアクティビティに強いインセンティブを置くべきとする主張でした。
 私は、この考え方は非常に重要であると考えます。すでに、山梨ブロックの「テクノフェア山梨」、「ロボコンやまなし」、埼玉ブロックの「科学者の卵コンテスト」、あるいは群馬ブロックの「メカメカフェア」を始め、1,000人を超える参加者を得るような行事が多数実現されていますし、いわゆる産学連携活動にしても、部門等が企画する特定の専門技術に関するものとは異なる、地道ではあるが地域の要請に根ざした草の根的な「産学地」の交流活動がブロックを中心に展開されています。
 第11期の活動の主眼は、これらの「草の根活動」をさらに積極的に推進し、多くの“成功モデル”を創出したいと願っています。そのためには従来の絆を大切にしながらも、常に新しい活動の芽を育てる工夫と努力が必要と思われます。小中高生や女性の方々を対象とするイベント、機械工学や機械技術の枠を越えた地場の中小企業の方々との日常的連携、新技術を易しく紹介するボランティア活動など、是非創意工夫を持って展開していただきたいと思います。
 一方、東京、神奈川などの大ブロックは、他の支部に相当する会員数を擁しており、その中には第一線を退いてはいても、経験豊かな、ポテンシャルの高い会員が多数おられます。時間的にも余裕のあるこれらの方々の潜在能力を活用した取り組みを企画実行していただくことも期待しています。そのための「人材バンク」、「ネットワーク」作りも大切と思われます。
 日本機械学会は慢性的な会員減少傾向に歯止めがかかっていません。全会員の4割以上を占める関東支部も同様で一時は2万人を超えていた会員数も1万6千人台に迄落ち込んでいます。ASMEなど海外の同系学会が増加傾向にあることを考慮すると、やはり、学会活動のあり方やスタイルを根本的に見直す時期に至っていることを痛感いたします。関東支部の会員の皆様が、この1年間にどんな小さなことでも結構ですので、ご意見や提案を寄せてくださること、最低1回は何らかの行事に参加してくださることを心からお願いする次第です。

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