特集 機械と情報通信の双方から考えるサイバーフィジカル融合社会[電子情報通信学会 合同企画]ー サイバーとフィジカルが融合した都市の未来 ー
くらしのインフラとしてのロボット
はじめに
人手不足が加速的に進む中で、ロボットというものに対する期待が高まっている。実際に少し前までは製造工場など限られた場所の活用に限定されていたが、近年では家庭の中ではロボット掃除機が使われ、レストランに行けば配膳ロボットに出くわすという世の中になってきている。しかし、世間一般から見ればまだまだロボットという存在は珍しい存在と言わざるを得ない。
我々はそのような状況を打破し、生活の中で当たり前のようにロボットの恩恵を受けることができる、ある意味では「くらしのインフラ」としてロボットがある社会を目指し、研究開発、事業化活動を行っている(1)。
例えば、金属部品など同一形状・高剛性なモノのハンドリングだけではなく、食品や日用品などで多い変形物・個体差も大きい物体も正確にハンドリングできる技術(図1)の開発、人共存環境、特に屋外の公道でも走行可能な自律移動技術の開発(図2)(2)や人と人との繋がり支援を行うコミュニケーション技術の開発(3)などを行っている。
表紙:経年変化してグラデーションに紙焼けをした古紙を材料にコラージュ作品を生み出す作家「余地|yoti」。
古い科学雑誌を素材にして、特集名に着想を受け、つくりおろしています。
デザイン SKG(株)
表紙絵 佐藤 洋美(余地|yoti)