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2024/12 Vol.127

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特集 食の未来

イチゴ自動収穫ロボット「ロボつみ®」の現在と展望について

稲員 重典〔(株)アイナックシステム〕

はじめに

当社は、2008年に創業した工場と農業の自動化を推進する企業である。工場生産設備や物流設備などの自動化に関わる電気回路設計から制御ソフトウエア開発を主な事業としている。実家が福岡県でイチゴ農家をしていることもあり、創業時より農業の自動化に取り組み、自動潅水システム、局所加温ヒーターシステム、収穫ロボットといったスマート農業に関わる事業を進めている。

イチゴ栽培

日本のイチゴは、約300種の品種があることから、消費者にとっては多様な味を楽しめる最も人気のある果実である。海外からの評価も高く、世界中の人に親しまれている。

近年、イチゴ栽培では栽培技術革新により品質が向上したのに加え、効率的な生産が可能になった。イチゴは収益率が高く、生食、ケーキなどの加工品などで、国内はもちろん、海外への輸出品としても、今後さらに需要が見込める農作物であると期待されている。

しかしながら、イチゴ栽培は摘果、摘葉、収穫、パック詰め、防除など、手間のかかる作業が多いことから、市場のニーズに対して、労働力の不足を感じている。

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