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2024/12 Vol.127

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特集 食の未来

農作業の自動化・ロボット化

深尾 隆則(東京大学)

農作業の自動化・ロボット化技術開発

海外でも農作業の機械化や自動化が行われているが、日本の農業従事者は他国に先駆けて超高齢化し、人手不足も甚だしい。このため、大幅な軽労化・省力化が求められ、野菜(キャベツ・タマネギ)や果実(リンゴ・ナシ・ヨウナシ)の自動収穫、運搬車・フォークリフトの自動化に関する研究開発を農研機構生研支援センター「革新的技術開発・緊急展開事業(うち人工知能未来農業創造プロジェクト)」(2017~2020年度)により、AIやLiDARなどのセンサを活用して、農研機構や企業、自治体、JA、生産者などとともに取り組んできた。また対象をジャガイモ、ブロッコリー、トマト、ブドウなどに広げるとともに、集荷場へ運搬する軽トラックやトラクタの圃場間移動の自動化、さらに集荷場や野菜工場で重量野菜を扱うことができる双腕ロボットの開発も「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP, 2018~2022年度)、「国際競争力強化技術開発プロジェクト」(2021~2023年度)、企業との共同研究などで実施してきた。

日本の野菜や果実は他国よりも一般的に品質が良いが、その代わりに傷みやすいものが多く、丁寧な作業が要求される。これらに応えるべく、栽培側にも工夫いただき、歩み寄りながら、研究開発を進めてきた。本稿では、これらの概要について紹介する。

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