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2024/7 Vol.127

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特集 競技スポーツのためのスポーツ工学

スポーツ工学に基づく競技用シューズの開発事例

仲谷 政剛〔(株)アシックス〕

はじめに

オリンピックをはじめとする大きな世界大会では、アスリートのパフォーマンスに対して、世界中から注目が集まる。同時に、そのような大きな大会においては、活躍したアスリートが使用するスポーツ用具にスポットライトが当たることも珍しくない。そのため、世界規模の大会周期に合わせて競技用シューズの開発を行うメーカーも多い。

アスリートが高いパフォーマンスを発揮するためには、身体特徴や動作メカニズムなどのヒトを対象とした研究が重要であることは言うまでもない。一方、彼らが使用するスポーツ用具の設計においては、通常のものづくりと同様、工学の知見が不可欠となる。加えて、ヒトと用具の相互作用に対する十分な理解が重要となることから、スポーツ工学に関連する各分野の知見活用が鍵となる。

本稿では、アスリートが使用する競技用スポーツシューズに着目し、まず、一般的なスポーツシューズの設計プロセスについて概説する。そして、競技用スポーツシューズ設計として、マラソン、バレーボール、およびスケートボーディングの各種目用シューズの事例について紹介する。

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