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2024/7 Vol.127

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特集 競技スポーツのためのスポーツ工学

車いすラグビー用スポークガードの開発

中山 昇(千葉工業大学)

はじめに

これまでの材料開発と車いすラグビーへの関わり

新しい材料を開発することは、世の中を大きく変えることができる。金属を基材とした場合では、常温圧縮せん断法を用いて、弾性率が低くかつ空孔を有する生体材料(1)や軽量な抵抗材料(2)を開発してきた。さらに、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics:CFRP)に代表されるような樹脂を基材とした場合では、その応用例として超小型人工衛星や小型ロケット(3)の筐体として使用した実績がある。また、感圧導電性材料を開発することで、高感度な荷重測定用センサも開発してきた。

2015年から参加したリオデジャネイロパラリンピックを対象とした文部科学省のマルチサポート事業では、陸上競技において、義足のソケット内の荷重分布測定でサポートした。

2017年から2022年度のスポーツ庁委託事業/独立行政法人日本スポーツ振興センター再委託事業 ハイパフォーマンススポーツセンターの基盤整備(スポーツ技術・開発事業)では、車いすラグビー競技用具の開発を行った。東京パラリンピックへ向けての開発である。本事業では、スポークガードの開発、バゲットシートの開発、体幹サポートの開発を担当したが、ここではスポークガードの開発に焦点をあてて説明する。

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