特集 電力供給の一端を担う原子力のさらなる発展への歩み
東芝の革新炉開発の取組み
東芝の革新炉開発
原子力の長期的かつ持続的な活用によるエネルギー安定供給とカーボンニュートラルの実現に向け、東芝グループでは革新炉開発を推進している。至近では革新軽水炉iBR〔innovative,intelligent,inexpensive BWR(沸騰水型原子炉)〕(1)に注力し、2030年代の実用化を目指している。
当社の革新炉開発への取組み
我が国では、2030年度の温室効果ガス46%削減や2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、安定的で安価なエネルギー供給の課題に対して、需給構造を転換するグリーントランスフォーメーション(GX)を掲げており、GXの実現には原子力の活用が重要な役割を担っている。また、近年はエネルギー安全保障の観点でも原子力への期待が高まってきている。
東芝エネルギーシステムズ(株)では、軽水炉の安全システム開発や、高速炉および高温工学試験研究炉の設計・建設・試験・運転など、豊富な実績を持っており、その知見を生かし、既設炉だけではなく、将来を見据えた原子力発電所の建て替えや、新規建設を見据えて、革新炉開発を行っている。当社の革新炉ラインナップを図1に示す。
図1 東芝の革新炉ラインナップ