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2024/5 Vol.127

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特集 自動車用エンジンの現在と未来

熱効率50%スーパーリーンバーンエンジンの開発

坂井 洋志・木村 幸四郎・大村 哲生・高橋 大志〔トヨタ自動車(株)

まえがき

エンジンの熱効率を大幅に向上させるためには、リーンバーンが有効な技術であるが(1)、NOx浄化が課題となる。対応策としてのNOx浄化触媒の追加は、各地域の排気規制に対応するために有効な手段であるが(2)、後処理システムの構成が複雑になりコストが増加する課題がある。筆者らは、従来のリーンバーンの課題払拭のために、エンジン排出NOxの徹底的な低減と究極の熱効率50%を両立する空気過剰率(λ)2.5スーパーリーンバーン火花点火エンジンの研究を行ってきた(3)。本稿では、スーパーリーンバーンの燃焼成立において重要である着火、火炎伝播の技術構築について述べるとともに、熱効率向上に寄与する未燃炭化水素(HC)低減について考察する。さらに、開発したプロトタイプエンジンの熱効率、エミッション実測結果を示すとともに、燃料としてエタノールを活用した場合の燃焼影響と熱効率50%の可能性についても論じる。

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