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2024/4 Vol.127

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日本機械学会学術誌の取組みと状況

編修理事会では、学術誌の価値向上と掲載件数の増加を重点課題としてさまざまな施策を実施しています。特に書誌データベース(WoS, Scopusなど)への収載に向けた取組みに力を入れており、今般の取組みと状況について紹介いたします。

DOAJへの収載の取組み

世界的にハゲタカジャーナルが問題になるなど学術誌を取り巻く環境が変化する中で、ホワイトリストであるDOAJに登載されることは本会学術誌の価値向上に大きく寄与することになります。編修理事会では各編修委員会の協力のもと、2020~2022年度にかけて必要な要件を満たすため以下の作業を進めました。

✓ジャーナルのAim & Scopeを整備し、発行の目的の明確化

✓オープンアクセスに対応すべくクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の検討を実施し、CCライセンス付きの原著論文の公開

✓ジャーナルウェブサイトを改修し、ユーザアクセシビリティの向上

本会学術誌6誌においてこれらの作業を実施し、申請したすべての雑誌で採択されました。

インパクトファクター取得に向けた取組み

DOAJ収載に向けた取組みと同時並行でジャーナル・インパクトファクター(JIF)の取得に向けた取り組みも進めました。WoSの収載要件を分析し、DOAJの収載要件と重複している項目が多々見られたため、本会学術誌が不足している点について検討を進めました。特に、著者および編修委員会メンバーの国際的な多様性を確保するため、編修委員会規定の改訂を行うなど具体的な作業を進めました。

この度、2023年6月に公開されたJournal Citation Reportsにおいて、本会学術誌のMechanical Engineering Journal、Journal of Fluid Science and Technologyの2誌に新たにJIFが付与されました。本会が発行するジャーナルでは、すでにJournal of Thermal Science and TechnologyとJournal of Advanced Mechanical Design, Systems, and ManufacturingにJIFが付与されておりますので、本会の4誌にJIFが付与されたことになります。

DOAJ収載誌およびJIFが付与されたジャーナルを表1にまとめます。JIFが付与されていないジャーナルについては、引き続きJIF取得に向けた取り組みを進め、また、すでにJIFが付与されているジャーナルについては、その値が向上する取組みを進めます。会員各位からの積極的な論文投稿を是非ともお願い申し上げます。

表1 DOAJ収載状況とジャーナル・インパクトファクター(JIF)

世界中で読まれている機械学会学術誌

本会学術誌は世界中からアクセスがあり、特に和文誌はサイトビューが多く、実は世界から注目されているという見方もできます。

機械学会論文集(和文誌)は年間約70万アクセス、MEJは20万アクセスあり、国別の割合いは図1・2のとおりです。

図1 機論国別アクセス割合(2021-2023)

図2 MEJ国別アクセス数(2021-2023)