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2024/4 Vol.127

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特集 ベンチャー企業の実際

ベンチャーの実態を知り、起業に備えよう

西山 哲史〔(株)リバネス〕

研究開発型ベンチャーの日米比較

本稿では研究開発型ベンチャーの実際を、国の調査レポートや筆者の周りにいるベンチャーから集めた生の情報をもとに示していく。まず、研究開発型ベンチャー企業はどれくらい生まれており、それは社会全体にとってどれくらいのインパクトを与えているのかを数字から見ていこう。経済産業省による『令和4年度産業技術調査事業 大学発ベンチャーの実態等に関する調査』〔調査委託先:(株)東京商工リサーチ〕報告書によると、ここ10年近くは毎年200~300社の大学発ベンチャーが生まれており、その中で研究開発型ベンチャーはおよそ半分の100~150社程度となっている(図1)。この数字は多いのだろうか、それとも少ないのだろうか。同じ東京商工リサーチの『2020年「全国新設法人動向」調査』によると、2020年に新規に設立された株式会社は8万6,620社。同年の研究開発型ベンチャー設立数は156社であり、全体の0.18%ということになる。およそ550社に1社しか研究開発型ベンチャーがない、というのはすこし寂しい状況のように思える。

図1 2022年10月末時点で存在する大学発ベンチャーの設立年分布
(『令和4年度産業技術調査事業 大学発ベンチャーの実態等に関する調査』報告書より引用)

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