特集 2024年問題:スマート物流のための技術革新
フィジカルインターネット~究極のオープンな共同物流~
はじめに
フィジカルインターネット(Physical Internet)を2019年に日本に紹介した筆者は、その機能から「究極のオープンな共同物流」と呼んだ。誰でも、どこでも、いつでも気楽に使える物流システムである。
発荷主、着荷主、キャリア/フォワーダーが一定のルールの基で、企業グループや系列、業種などの境界やビジネス上のしがらみを取り外して、自由にフィジカル(もの、荷物)の移動を実施する活動に参加できる仕組みを構築しようとするものである。物流の目的は、荷物を目的地まで運ぶことであり、これを徹底的に追求しようとするものである。現在、日米欧で同時に取り組んでおり、スピードや生産性、物流品質などの向上やコスト低減が期待できる。