日本機械学会サイト

目次に戻る

2023/7 Vol.126

バックナンバー

特集 宇宙産業の成長と展望

民間ロケットが切り拓く宇宙ビジネスの未来

永山 善己〔スペースワン(株)〕

宇宙産業の市場規模から考察する現状と未来

現時点で44兆円、2040年に100兆円と予測される意味

宇宙産業の市場規模はグローバルベースで2021年時点44兆円であり、モルガン・スタンレーによると2040年には1.1兆ドルに達すると予測されている(図1)。Citiグループも2040年に1兆ドルに成長すると予測しており、世界で最も成長する産業の一つとして期待されている(1)

この数字の意味を考える上で、ほかの産業の市場規模に目を向けてみたい。半導体産業が48兆円(2021年時点)、家電産業が137兆円(2018年時点)、医薬品が157兆円(2021年時点)となっている(2)。したがって、現時点で44兆円という宇宙産業の規模は、既に、半導体産業と比肩しているのである(図2)。宇宙業界に属さない異業種の方と交流すると、しばしば「“夢のある”ことをしているね」などと言われるのだが、世界はそうではないことを理解していただきたい。宇宙は“夢のある”≒“未来の”産業領域ではなく、既に実ビジネスとして取り組まれている事業群なのである。

会員ログイン

続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。

入会のご案内

パスワードをお忘れの方はこちら

キーワード: