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2023/4 Vol.126

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特集 発電設備の保守点検

ICTを活用した火力発電用ボイラの運転・保守高度化技術について

福島 仁〔(株)IHI〕

はじめに

電力系統の安定化に寄与する火力のために

地球温暖化抑制のための脱CO₂化は我々の喫緊の課題で、現在の火力発電所はその課題に取り組んでいる。火力発電はCO₂を排出するが、脱CO₂のための燃料転換を行えば、CO₂原単位は下がり、CCSなどの採用によってはカーボンネガティブにも貢献できる電源になる。また、自然条件により変動する再生可能エネルギーの電力系統への導入に対し、電力需要に合わせた柔軟な電力供給を行い、系統電力の安定化に寄与している。

この火力発電設備を電源として使い続けるとき、期待されるのは安定した運用であって、異常や損傷を起こさずに運転を継続することが期待されている。ボイラメーカーとして、その支援となるシステム開発の機会を北海道電力(株)にいただいた(1)。ここには苫東厚真発電所向けに開発したシステムのうちの伝熱管寿命評価を紹介する。

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